先輩！ (ページ20)

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.石川side

中学のときにたまたま同じ体育館でやってた女バレの試合

別に強かった訳じゃないけど
けれどその中でとてつもなく気になる人がいたんだ。

その人はセッターで身長は決して高くは無い。

その時の試合状況はほぼ負けが確定していた。
負の雰囲気が流れる中その人は諦めてなくて1人だけ、ただ1人だけ必死にボールに喰らいついていた。

「まだ落ちてないじゃん、なんで諦めるの？

私はエースだからボールはとらなくていい、来るボールをまってただ決めるだけ？そんなわけないでしょ？！

ふざけないで！バレーボールは６人でやる競技なの。

1人だけ決める人がいても最初を上げなきゃそして繋げなきゃ意味がないの！」

この言葉はそのセッターがチームのエースであろう人物対してギロりと、睨み放った言葉。

俺は確かにその通りだと思った、というか実際そうだ。

チームの中で１人だけずば抜けてる奴がいてもその他がだめだったら繋がらない。

そう、バレーボールは6人でやるスポーツなんだ。

チームで勝ちに行こうとしないやつなんて簡単に言っちゃえば要らない。ただそれだけ、

そして俺はいつの間にか恋に落ちていた。

俺の初恋だ。

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