47話 行く。行かない。 ページ13
周りが騒がしい様な気がして、目が覚める。
眠っていたはずの三日月と鶴、そして鶴に光坊と呼ばれていた眼帯の男がいた。
『うん?お前ら、どうしたんだ?』
俺は気になって起きたが、まだ幼いヒスイとカグラは眠り続けている。
流石だな、と思いながら2匹を撫でる。
三「・・・なんでもない。気にしないでくれ」
『うん?』
怪しいと三日月を見れば、鶴が遮るように身を乗り出してきた。
鶴「こ、こいつは俺と一緒に伊達家にいた燭台切光忠だ」
鶴も何かの話題を避けるように話す。
『それで?こいつは何でここに?俺みたいな奴と関わりたくないはずだろ?』
二人の様子に、そのまま誤魔化されたかのように話を逸らせば、三日月と鶴はホッとしたかのように息をついた。
鶴「そういやぁ、光坊はどうしてここに来たんだ?」
燭「もうすぐ夕餉だから、呼びに来たんだよ」
三「なるほどなぁ。では、行こうか。紫苑も行くだろう?」
三人の目線が俺に注がれる。
『俺か?俺は行かないぞ?』
鶴「はぁ?」
鶴からのガチトーンに近い声で聞き返されるが、それにめげる俺じゃない。
『だから、俺は行かないって言ってるだろ?』
三「食べないとまた倒れるぞ?」
鶴「君は死ぬ気なのか?」
三日月と鶴に詰め寄られて、たじろぎながらも続ける。
『あ〜、悪い悪い。そういう意味じゃなくて、お前たちとは食べないって意味』
三「何故だ?俺たちとは食べたくないのか?」
三日月が悲しそうに言うが、食べれないものは食べれないのだ。
『お前らなぁ、お前たちは俺が無害ってわかってても、他の初対面のやつらにそれがわかるわけないだろ?だから、一緒に食えないんだ。わかったか?』
そう言えば、二人は幼子のように頷いた。
『よしっ、偉いぞ』
わしゃわしゃと頭を撫でれば二人は嬉しそうに顔を緩ませた。
まったく、こういうところは変わってないんだな。
燭「(・・・僕って空気なのかな?)」
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どうも、お久しぶりでございます。こんのすけです。
長い間更新せず、すみませんでした。
亀のような更新速度ですが、これからもよろしくお願いいたしますm(_ _)m
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spica - こんのすけさんの書く三日月が、 可愛いいところが、好きです。 頑張ってください。応援してます。 (2019年3月28日 22時) (レス) id: 83d0ffd5ad (このIDを非表示/違反報告)
澪狐−れぐ−(プロフ) - 更新楽しみにしてる!こんちゃんの書き方が好き!楽しみにしてる! (2018年9月15日 14時) (レス) id: 5b0605b674 (このIDを非表示/違反報告)
ますみす - 更新楽しみにしてます。頑張ってください。応援してます。 (2018年6月24日 12時) (レス) id: 8ca287e777 (このIDを非表示/違反報告)
吾輩のあちゃん(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2018年5月22日 9時) (レス) id: 82a0928f87 (このIDを非表示/違反報告)
いろは* - とっても面白いです!更新待ってます* (2018年3月15日 20時) (レス) id: b095540e8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こんのすけ | 作成日時:2018年3月5日 12時