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You side
「Aちゃん、外で一緒にドッチボールしようぜ！」
子どもの頃、私はいつもニコニコしていて沢山の友だちに囲まれていた。私が笑うと自然と人が集まり、みんなで仲良く遊ぶことができた。母が「Aのお顔には天使が触れた跡があるんだよ」と両頬にあるくっきりえくぼをいつも褒めてくれた。それが何よりも嬉しかった。
この日も同じクラスの男の子がドッチボールに誘ってくれた。
もちろん私だってドッチボールに参加がしたい。みんなと遊びたい。
病弱だった私は小学校に入学するまで公園で遊んだことは皆無に近かった。父が私のために庭に作った木のブランコに揺られながら、ぼんやりと思ったものだ。友達が欲しいとな。
小学校に入学してからは、私の願いが叶い持ち前の笑顔で沢山の友達ができた。
でも、それを快く思わない人物がいた。
「Aダメだよ、オレが作ったなぞなぞで対決しようって約束したよね」
「でもわたし‥‥」
スッと横に現れた彼が私の語彙を奪う。
「Aちゃんイヤがってんじゃん！それなら航平も一緒に遊ぼうよ」
私だけじゃなく彼も誘い場を宥めようとしてくれる男の子に対し、依然として冷たい態度で接する。
「Aはオレと遊びたいって思ってるから」
彼が私の手を強く握る。
そう、私の行動を常に束縛してきたのは幼馴染の渡辺航平こと、こうちゃんだったのだ。
結局遊びに誘ってくれた彼を断り彼に従ってしまった。
いつもこうだ。私は彼に逆らえない。
こうちゃんは私の手を強く握る。彼は何を考えているんだろう‥なんで私は彼に逆らえないんだろう‥
そんな野暮なことを考えながら彼が私のために作ってくれたなぞなぞの答えを必死に考えるのだった。彼に失望されないように。
「Aすごい！オレのなぞなぞが解けるのはAだけだよ。ボクたちは運命共同体だね。」
「うんめいきょうどうたい？」
「生涯をともにするってことだよ」
今、私は二十歳の大学生だ。私は過去を追想する度に思う。
なぜ私は気づけなかったのか。
いや、気付こうとしなかったのかもしれない。
彼の歪んだ愛情に。
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秋南(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。4話なのですが、1cmは10mmでは無いでしょうか？流石に気になってしまったのでコメント送らせて頂きました (2019年12月1日 18時) (
レス) id: 377e01301d (このIDを非表示/違反報告)
。 - まずはルールを確認しましょー。オリジナルフラグを外して下さいねー違反ですから。 (2019年11月5日 16時) (レス) id: b6262af8c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：安藤 | 作成日時：2019年11月5日 16時
