sing9 ページ10
いよいよ、発表会当日。
私たちは、最後の練習で昼休みに旧音楽室に来ていた。
"指先からすり抜けてく……"
皆の音を聞きながら声を合わせる。
一人じゃできなかった事。
廉「よし、大丈夫そうだな」
美「やっと……歌える」
ア「頑張ろーな」
元々合唱部だった3人は、とても嬉しそうだ。
久しぶりに見たな。
あの輝いた目を。
『………あれ？引田さん顔色悪くない？』
里「へっ？……あぁ、なんか緊張しちゃって」
そう言って誤魔化すように笑った引田さん。
どうしたんだろう？
真「じゃあ、皆円陣くもっ！」
『おー、いいね！やろうやろう！』
・
・
廉太郎君が一人ずつ視線を合わしていく。
そして……
廉「表参道高校合唱部、いくぞ！」
「おー！」
掛け声とかないと思ってたけど、どうやら考えてあったらしい。
少し恥ずかしそうだったけど
______________________
「続いて合唱部の皆さんの発表です」
とうとう来た出番に、私はワクワクしていた。
でも……
廉「引田、トイレにしては遅くないか？」
引田さんがトイレに行くと言ったっきり帰ってこないのだ。
私は、なんとなく嫌な予感がして客席を覗き込んだ。
そこには、案の定引田さんの姿があった。
まぁ、谷さんに無理やり連れてかれた……ってとこだろうけどね。
だって、谷さん笑ってるもん。
真「あれ？引田さん、こっちこっち」
『真琴、引田さんは……』
美「……裏切ったってわけね」
美子が言った何気ない言葉に、私は肩がピクリと動いてしまった。
過去引きずってるなぁ……
廉「A、一人でソプラノできる？」
『うん、大丈夫だよ』
廉太郎君に安心してもらえるように、ニッコリ笑ってそう言った。
本当は、不安でいっぱいだけど……
やるしかない。
真「じゃあ、いくよ」
『うん』
真琴が一歩、また一歩と舞台の中央へと近づいていく。
私たちは、それに続いていった。
「んー」
最初は音合わせから。
音程が狂わないように、しっかりと皆の音を聞いた。
前に向き直った時、引田さんと視線があった気がした。
だから、私は口パクで"信じてる"って言ったんだ。
なんとなく、引田さんは来てくれるような気がしたから。
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和乃(プロフ) - はじめまして！表コー大好きだったのですごく楽しみです！大変だとは思いますが、更新頑張ってください。応援しています！ (2016年9月22日 0時) (
レス) id: 49507db695 (このIDを非表示/違反報告)
妃菜(プロフ) - 早く見たいな (2016年6月12日 20時) (レス) id: 5826f5c22c (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - オモコー好きだったのでものすごく嬉しいです！これからも頑張ってください！ (2016年1月3日 14時) (レス) id: 4223ed43a8 (このIDを非表示/違反報告)
☆★ハニー★☆ - わわわわわ〜！感動しました！書き方も上手であこがれます(#^.^#)表参道高校合唱部の良さがよく出てます！更新、これからもがんばってください(*^。^*) (2015年11月10日 18時) (レス) id: 7772aba66f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アリス | 作成日時：2015年10月24日 21時
