序曲 ー真司ー ページ12
「どこに行くつもり？」
隣で不機嫌なセリフが聞こえたけど、アクセル踏み込んで聞こえないフリした
０時過ぎのアウトバーンを飛ばせば、外から聞こえるのは風の音楽
叶わない恋をしてるって自分でもわかってたくせに
ついにそいつが結婚すると聞いたこいつ
ほんまアホやわ
あいつに奪われてる心、俺が劇的に奪い去りたいのに
そんなことできるほどこいつの心がふらついてないことも知ってる
でも、泣きたいくせに泣けない顔みたら連れ出すしかなかった
こいつも俺も明日休みやし、朝が来るまで誰にもバレずに泣けるようなとこ探して車を走らせる
いつもなら、どこ行く？とか聞いとるけど、たまには強引に、俺が自分勝手になるときがあったっていいと思う
今だけは、こいつに何言われても聞き分けのいいヤツにはならない
「ここ…なんかいいね…」
…まだ呆れてるん？
好きになっちゃった自分に？
受け入れられない心に？
やっと泣けたけど今度は止まらない涙に？
…そんな瞳で見んなや
…もっと……
風が吹くと、かすかにこいつの甘い香りがする
思い切って抱きしめればこいつは全然嫌がらなかった
胸の奥に秘めた心を見せてほしい
今なら２人だけの世界で、誰も来ない、誰にも邪魔されん
もうすぐ夜明けが来るから、
サヨナラを
悲しみを
全部ここへ捨てていけばいい
今、この瞬間だけでも俺を頼ればいい
涙を拭ってやって、もっと強く閉じ込める
『俺にしとけや』
「え、」
無理矢理口づけて、最初は嫌がったくせに受け入れて
弱さに付け込むなんて俺はセコいヤツやな
けど、それだけ俺が想ってるってことを知ってもいいと思う
ゆっくり手を後ろに回してきてぎゅっと握ってるのは…そういうことなん？
『涙…止まった？』
「……」
『全部全部ここに置いてけや。忘れろ。自分の気持ちも……うっちーのことも』
「……」
『もう１回してやってもええで？(笑)』
冗談で
いつもみたいに茶化すようにいったはずなのに
「バカじゃないの(笑)」って笑い飛ばすと思ったのに
「して」
『え？』
「もう１回…して」
『……』
「してくれるんじゃなかったの？」
『…ええねんな？……止まらんで？』
「…うん」
その後のことは２人しかしらない
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カスミソウ - 下の間違ってしまったので……書かせていただいきますのでリクよろしくお願いします！ (2015年12月28日 2時) (
レス) id: 75f7c4cbd8 (このIDを非表示/違反報告)
カスミソウ - YURINOさん» 気づくの遅くなってすみません！ぜひ！上手くお応えできる自信ないですが…良ければ書かせていただい きます！ (2015年12月28日 2時) (レス) id: 75f7c4cbd8 (このIDを非表示/違反報告)
YURINO - リクってできますか？ (2015年12月21日 21時) (レス) id: 70753e8424 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カスミソウ | 作成日時：2015年9月14日 17時
