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その時、Aの口から出た言葉はこんな言葉だった。
『あたしね、亮ちゃんが大好きなの。』
『あいしてるの。誰よりもきっと亮ちゃんをあいしてる。
だから、結婚、しよう。』
「え、…」
Aが綺麗な笑顔でそう言うから
抱きしめずにはいられなかった。
「ありがとぉっ……」
『ちょっと、亮ちゃん、泣かないでよ〜笑』
「やってっ…嬉しかってんもん」
『ねぇ、聞いて。
あたしね、、ずっと悩んだの。』
「………」
『ほんとに、結婚ていう道があたしにとって正しいのかどうか。
実は今だってまだちょっと悩んでるくらい。
でも、やっぱりあたしは亮ちゃんが好きで、そんな好きな人結婚出来るなんて、それ以上に嬉しいことなんてないと思うから
こんなに幸せなことなんてないと思うから。
だから、決めたんだ。』
「おん、…おん、…」
『こんな、目でもこんな体でも宜しくね』
「おん、…ずっとな」
『もう、手術は諦めようね』
「え？」
『亮ちゃんも思ってるでしょ。
もう、無理だよね。視力は回復しないよ。』
「ええの？」
『なんで？』
「…いや。Aがええならええねんけど。
ほんまに諦めてもええんかなって」
『いいよ、別に。
だってあたし、視力が回復すること以上に嬉しいことがあるんだもん。』
「そか、…。」
『あー、…でも』
「ん？」
『亮ちゃんの顔が一生見れないのは嫌だなぁ』
Aはそう
少し、切ない顔で言った。
『生きてるうちに一回は見たかった、けどしょうがないか！』
けど、すぐにそう明るく言い切るから
俺は、もう何も言えなかった。
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作者名：ふぅりん | 作成日時：2017年12月29日 22時
