見えなくても（黄） (ページ12)

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朝、カーテンの隙間から朝日が差し込んでくる

その光で目が覚めた。

隣にはAの寝顔。

昨日、あんなことがあったから隣で寝られるの嫌なんかなって思ったけど

でも、どんなことがあっても俺は好きやし。

寝てるAに軽く唇を重ねて

ベッドから出た。

朝ごはん作ろ。

A、食べてくれるかな。

朝から重いもんはキツいやろうから軽いもんにしよ。

そんなこと考えながら朝食作って

着替えたりなんだりしてたら

『りょーちゃんっ』

寝室からそんな声が聞こえて

すぐ、その声の元へ行く。

「あ、おはよう、起きたん、」

『うん、おはよう』

Aは案外普通に挨拶を返してくれた、

少しだけ、微笑んで。

その笑顔でさえも無理して作ってるのかと思うと

なんだか、胸がぎゅっと掴まれたように痛んだ。

そして、Aの腕を掴んで立ち上がらせると

リビングのソファーにふたりで腰掛けた。

『あれ、朝ごはんは？食べないの？』

「作った、けど、それよりもまず二人で話さなあかんことあるやんか、」

『そっ、か』

そう、昨日のことはまだ解決したわけやない。

まだ、ふたりで話し合わなあかんことがたくさんある。

「なぁ、A」