風光る【HQ】 (ページ36)

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33.某バスケ漫画ページ36

『ごめんなさい、こういうの本当に下手くそで…。失礼ですよね。上から目線に聞こえたら申し訳ないです』

「んーん、全然。なんか嬉しいなー。Aって普段スゲー落ち着いてるけど、怒った時や頑張って何か言ってくれる時顔赤くなるよな。そういうの可愛いって思うし、そんなAの言葉だからこそ嘘がないし響くものがあるなあって思うよ。なんつーか、すっげえ素敵！」

『ちょ、いじんないでくださいよ！』

顔を更に赤くして眉を吊り上がらせるAをみて菅原はアハハと笑う。

５月の風が、二人の色素の薄い髪を揺らした。

「てかさ、１軍って何？部内に１軍とか２軍とかあったの？」

『１軍から３軍まであって、実力で振り分けられるんです。１軍入ってスタメンになっても降格する場合もあるんですよね』

「なにそれ怖っ！お前そんなとこでエースや正セッターやって、副主将にまで抜擢されてたの？選ばれし者じゃん…！なんか、アレみたい。某バスケ漫画！」

『あ～！それ私も思いました。まあ、スタメン入りしたところで''ゾーン''とか使えないんですけどね』

「ゾーン！！…ハハッ、なんか元気出たわ。ありがとな」

話しながらなのでゆっくりペースになったが、その後無事に日向と合流し三人で合宿所まで帰った。
帰る途中、日向の意欲的な言葉に対し菅原が「俺もコートに立ちたいと思うよ」と返し、Aはにんまりと笑った。