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31.合宿 ページ34

環境の変化で慌ただしいがすぐに終わるのが4月というもの。

5月に入り、ついにゴールデンウィーク合宿。
学校が終わり、体育館で練習をしたあと合宿所へとやってきた。

初めての合宿にテンションが上がっている日向に月島が「一日中むさ苦しい連中と顔つき合わせて何が楽しいのさ」と言う。

「月島てめぇええ!」

「半径500m以内に潔子さんとAがいる空間はむさ苦しくねえんだよ!」

2年のお調子者コンビが騒ぎ立てていると菅原が「清水は家近いから用事終わったら帰っちゃうよ。Aも清水ん家に泊めてもらうって言ってた」と言い去っていく。

二人が床に這いつくばっていると武田が調理室から顔を出し、エプロン姿の潔子も見えた。
いつもおろしている髪はポニーテールになっていて、キリっとした美人顔が際立ち、より一層輝いて見える。

二人が感嘆の声を漏らしていると奥の方からトントンと小刻みな音が聞こえ、覗いてみると野菜を切っているAの後ろ姿があった。

「A料理もできんのかよ…ハイスぺちゃんかよ…」

「朝ごはんできたよって起こされてえ…」




『潔子先輩〜もうこれ盛りつけちゃっていいですか?』

「うん!Aちゃん切るの早いね、助かる」

『ふふっ、先輩やっぱりポニテも似合いますね』

「結んでくれてありがとね」

『今度もっと凝った髪型もさせてください』


そんな二人のやりとりをみて「ガールズトーク…!!」と荒ぶっていると澤村から「お前らはさっさと荷物置きにいけ!」と怒られた。













翌日、練習の合間に皆んなでランニングに出ていると日向がどこかに行ってしまったらしい。

ちょうど昼食作りが一段落したし皆に早く休んでほしいと思い、Aが「私探してきます」と申し出る。


「神崎さん!あんなの放っておいて大丈夫ですよ!」

『ちょうど時間あるし大丈夫だよ。こう見えて体力もあるからね』

ジャージの上着を脱いで腰に巻く様は絵になり、頼もしさを感じる。

影山が「じゃあ俺も…」と言う前に菅原が「俺ももう一走りするかー!」とAの横に並び澤村も「頼んだ」と言ったので、二人で日向を探しに行くこととなった。

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作者名:花雪 | 作成日時:2024年3月13日 22時

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