風光る【HQ】 (ページ30)

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28.変な間ページ30

『へ〜！合宿！なんか部活って感じですね』

澤村から話を聞いてAが楽しげに笑うと、西谷が「笑った顔も最高だなあ！！」と少し離れた場所で叫び田中が「そーだろ！？そーだろ！？」とドヤ顔で自慢し、他の２年生たちから「なんでお前が得意げなんだよ」「調子に乗るなハゲ」と総ツッコミを受けている。

「Aちゃん、よかったら合宿の時泊まりに来ない？私の家、合宿所から近くて毎年家から通ってるんだよね」

『え、でも…ご迷惑じゃないですか？』

「ウチは大歓迎だよ。男子ばかりのなかAちゃん一人だと不安かなと思って」

『お、お邪魔させてもらいたいです…！』

「決まりだね」

潔子の笑顔に見惚れながら「助かります、ありがとうございます！」とお礼を言っていると、先程まで日向たちと話していた菅原がこちらへ来た。

「おー、今日は三つ編みなんだ。可愛いな！」

いつもの普通のポニーテールではなく三つ編みポニテになっていることに触れると、Aは嬉しそうに瞳をキラキラさせる。

『気づいてくれて嬉しいです…！後ろの席の友達がやってくれたんです、授業中に』

「授業中！スゲーなその子！」

アハハと菅原が笑っていると、Aが「あの後、兄が何か失礼なこと言ってたりしませんか？大丈夫でしたか？」と聞く。

「ん？…あ～～、大丈夫だったべ？」

変な間があるわ顔は赤いわで、傍にいた澤村と潔子は「何かあったな？」と察したが、Aは特に気にせず「よかった～」と言う。

「スガ、Aの兄貴と会ったんだな」

「ああ、旭と同じクラスでさ、教室にいたらちょうどAが兄貴に用事あったみたいで、それで知り合った」

「Aちゃんと似てた？」

「顔はすっげー似てた！でも、中身は違ったな？」

菅原に笑いかけられ、Aは恥ずかしそうに下を向く。
そして「皆さん、兄貴に変なこと言われても無視してくださいね」と言った。