46.女の子扱い ページ8
部活で殆ど毎日会っているが、こうして二人だけで並んで歩くのは初めてかもしれない。
そう思うとぐわっと身体の内側から熱が込み上げてきて、思った以上に自分は彼女のことが好きなんだなと自覚して、菅原は恥ずかしくなる。
横を見ると、ジャージをこなれた感じで着こなし、いつもと違う髪型に相変わらず整った顔立ちをしたAがいる。
横顔に見惚れていると、Aはくるりと菅原の方を向き「送ってくれてありがとうございます」と笑う。
「方向同じなんだから当然だべ。ってか、今までは遅くまで練習した日も一人で帰ってたんだよな?大丈夫だったか?」
『全然平気です。変な人出てきても、戦えるので』
ドヤ顔でファイティングポーズを見せてくるところが可愛くて菅原は笑ってしまうが「でも女の子なんだからこういう時は甘えておけばいいんだべ?」と言う。
『ふふっ、誰かから女の子扱いしてもらえたのなんて久しぶりで嬉しいです』
「こんな可愛いのに?」
『ツッキーの言葉を借りると、''脳筋''なので。少しだけ格闘技習ってたことがあって、護身程度ならそれなりにできちゃうんですよ』
「えっ、戦えるってガチの方?!すげえ…」
『両親から自分の身は自分で守れるようになった方が良いって言われて、短期間だけ道場的なところに通わされたんですよね』
「結構厳しい家なのか?」
『いや、その逆。過保護で心配性なんです。あの馬鹿兄貴ほどじゃないけど私のこと大好きなので』
苦笑いしているがその顔はどこか嬉しそうで、大事に育てられていることが伝わる。
父、母、兄から愛情を目一杯注がれて鬱陶しそうにしている姿も想像できて、菅原は笑ってしまった。
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花雪(プロフ) - ぴかちゅうさん» わー!コメントありがとうございます😭🙏🏻スガさん、カッコよくて優しくてお茶目で素敵ですよねー✨これからも楽しんで書いていきます!^_^ (3月30日 0時) (レス) id: a8344563be (このIDを非表示/違反報告)
ぴかちゅう(プロフ) - 菅さん推しにはたまらないです🥹 更新とっても楽しみにしています! (3月29日 23時) (レス) id: b911419e01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花雪 | 作成日時:2024年3月27日 17時