44.VS伊達工 ページ6
伊達工の部員たちの高さや迫力、応援の声のおかげでコート全体が伊達工色といった雰囲気になっていた。
アップ中も緊張が走るが、西谷のローリングサンダーアゲインと「背中は俺が守ってやるぜ」という頗る男前な言葉によりいつもどおりの空気に戻った。
補助で隣にいたAに烏養がボソッと「もう一押し」と言うと「えっ、ここで振ります？！」と言いながらも「西谷先輩、超カッコいいです」と笑顔で言い放った。
「…か、かわっ！！俺、今日はもうなんでもできる…ッ！！」
目を閉じ拳を握りしめ喜びを噛み締める様子が滑稽で笑いが起こる。
日向や田中が俺も俺もと騒いでいると烏養が「ほれ、アップの続きやんぞ〜！」とボール出しを再開し、「ノヤっさんだけずりぃ〜！！」という声が響いた。
・
試合が始まり、伊達工の強力なリードブロックに苦戦したが変人速攻で切り抜け、会場が湧いた。
日向に注目が集まるという烏野にとって好都合な流れとなり、東峰のバックアタックが炸裂した瞬間は更に盛り上がった。
東峰と目が合って「ナイスキー！」とサムズアップをし、今日イチ嬉しそうな顔をする菅原をみてにっこり笑う。Aも上機嫌である。
それを見た他校の者たちから「烏野ってあんなマネいたっけ？」「これまた綺麗な子だなあ」「あの子、結構前に月バリに載ってなかったっけ？」と噂されていることは勿論知らない。
２セット目も西谷のスーパーレシーブが炸裂したり、変人速攻が決まったり、東峰が鉄壁をぶち抜いたり…様々なドラマがあり試合は烏野の勝利に終わった。
横断幕のところには町内会チームの二人や女バレのメンバーもいた。
「潔子先輩〜」とすっかり後輩らしさ全開な感じでAが手を振ると潔子も「お疲れ様」と振り返し、田中・西谷が鼻の下を伸ばす。
女バレのメンバーも「なにこの美少女！可愛い！」とハートを撃ち抜かれている。
Aは人見知りしつつも、彼女たちは自分が選手だったってことは知らなさそうだから変に注目を浴びることはないだろうと思い安心した。
「相手、サインに気づかなかったな！」
「おう。当分有効に使えそうだ」
「君らも大概脳筋なのによく考えたよねアレ」
『''も''ってなに！''も''って！』
「ﾌﾟﾌｯ、反応してくるってことは気にしてんだ」
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花雪(プロフ) - ぴかちゅうさん» わー！コメントありがとうございます😭🙏🏻スガさん、カッコよくて優しくてお茶目で素敵ですよねー✨これからも楽しんで書いていきます！^_^ (3月30日 0時) (
レス) id: a8344563be (このIDを非表示/違反報告)
ぴかちゅう(プロフ) - 菅さん推しにはたまらないです🥹 更新とっても楽しみにしています！ (3月29日 23時) (レス) id: b911419e01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花雪 | 作成日時：2024年3月27日 17時
