62.愛称 ページ24
愛称で呼ばれると急に距離が近づいた感じがして、胸が躍る。
スガやスガさんと呼んでくる人間は他にも沢山いるが、Aの口からそう呼ばれると特別感がある。
「…もっかい呼んで」
『ふふっ、スガさん』
「くっ!破壊力よ!」
顔を赤く染め悶える菅原を見てAは「また田中先輩や西谷先輩みたいになってますよ」と笑う。
「そりゃこんな可愛い後輩からくだけた呼び方されると嬉しいべや。ほんっとAって罪な奴だよなあ」
『あっはは!これから沢山呼びますね』
「そういうとこだぞ!」
ケラケラと無邪気に笑っているが、A本人も恋愛感情を抱くような感覚はないものの菅原と話す時間は楽しいと思っていて、気づけば一緒に帰るこの時間が大好きになっていた。
マネージャーにならないかと誘ってくれた先輩から、よく話しかけてくれる優しい先輩、話しやすくて一緒にいて楽しい先輩…と印象が更新されていき、今では上級生の中で一番仲良い人だと思っている。
波長が合うのも勿論だが、菅原の言葉一つひとつが嬉しいのだ。
反応をもらえるのが嬉しくて、ヘアアレンジもたまに変えているのだ。
ふと、数日前に川崎から聞かれたことが頭をよぎったが一旦スルーして菅原の話に耳を傾けた。
古典担当の先生の口癖、最近ハマってるお菓子、唐揚げにレモンはかけるか否か……他愛のない話をしているうちに今日も家へ辿り着き、また明日と言って別れた。
────「ザキはさ、その先輩のことどう思ってるの?異性として」
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花雪(プロフ) - ぴかちゅうさん» わー!コメントありがとうございます😭🙏🏻スガさん、カッコよくて優しくてお茶目で素敵ですよねー✨これからも楽しんで書いていきます!^_^ (3月30日 0時) (レス) id: a8344563be (このIDを非表示/違反報告)
ぴかちゅう(プロフ) - 菅さん推しにはたまらないです🥹 更新とっても楽しみにしています! (3月29日 23時) (レス) id: b911419e01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花雪 | 作成日時:2024年3月27日 17時