60.来年、再来年 ページ22
体育館の扉を開けると案外まだ本格的に部活は始まっていなくて、皆んな一斉にこっちを見た。
「おー！大天使！やっぱ制服姿も可愛いな！！」
西谷が目をキラキラさせて「今日も頑張れる」とガッツポーズをしているのに続き、田中が「これでマネージャーが３人になったらマジすげーよな！」と言う。
Aが「えっ？」と声を漏らすと潔子が近づいてきて「実はAちゃんに内緒で新しいマネージャーの勧誘活動してたんだ」と微笑む。
「私たち３年は春高が終わればいなくなる。強くなる皆んなを見て、来年とか再来年のこと考えてみたんだ。４月にAちゃんが来てくれた時物凄く嬉しくて心強かったから、本格的に大会が始まって慌ただしくなる前に今度は私が新しいマネ仲間を探してみたの」
『…潔子先輩』
寂しいような嬉しいような、そんな笑みを浮かべて「ありがとうございます」と言う。
インハイ予選直後の３年引退説の時もそうであったが、やはりAは特に３年に懐いていて寂しいという気持ちが顔に出やすくなっているようだ。
３年生組もそれを分かっていて、懐いてもらえて嬉しいという気持ちと少しでも多く勝たねばという気持ちになり、澤村、東峰、菅原は顔を見合わせた。
「まだ仮入部というかたちなんだけど、１年５組の谷地仁花ちゃんっていう子で…」
『あっ、その子さっき入り口で会いました』
「そうだったんだ！どうかな？仲良くできそう？」
『はい！ちょっとだけ話したんですけど、可愛くてすごく良い子そうでした』
「よかった！」
そんなこんなで今日も部活が始まり、終わった後は期末テストの勉強をする者がいたり教えるため一緒に残ってあげる者がいたりもするが、Aは着替えてすぐ外へ出た。
季節はもう夏に染まってきているが、夜は風が心地良く涼しい。
しゅるりとヘアゴムを外しポニーテールを解くと、柔らかい髪が風に舞った。
いつもAより先に待ち合わせ場所にいるようにしているが今日は出遅れ待たせてしまった！と焦り走っていた菅原は、その一連の動作を見てまた心臓を鷲掴みにされる。
見た目だけで好きになったわけではないが、こんな綺麗な子と毎日一緒に帰ってる自分って…と心の中で改めて色々噛み締めた。
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花雪(プロフ) - ぴかちゅうさん» わー！コメントありがとうございます😭🙏🏻スガさん、カッコよくて優しくてお茶目で素敵ですよねー✨これからも楽しんで書いていきます！^_^ (3月30日 0時) (
レス) id: a8344563be (このIDを非表示/違反報告)
ぴかちゅう(プロフ) - 菅さん推しにはたまらないです🥹 更新とっても楽しみにしています！ (3月29日 23時) (レス) id: b911419e01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花雪 | 作成日時：2024年3月27日 17時
