そばにいさせて 4【怪盗キッド】

目の前に 8 ページ9

トイレ前にある小さな空間まで歩いてく。


そして誰もいないことを確認して、コナン君から手を離した。





「し〜ん〜い〜ち〜？？」


私は腰に手をあて、少しかがみながら怒った顔で近づく。


「わりぃ、つい」



眉を下げ、ニコッと笑うコナン君。
そして顔の前に手を合わせ、謝る。





「この後蘭に新一のあることない事言ってやろ」



私は腕を合わせ、ﾌﾟｲｯと横を向いた。




「それだけは本当に勘弁してください」



「じゃあ、今度私にアイスを奢るで手を打とう」



「……わーったよ」




コナン君は渋々了承し、トイレの方へと向かう。



「え、もしかして本当に頻尿？」



「ちげーよ！まだ1回しか行ってねぇ！」




困ったように怒ったあと、コナン君はトイレの中へと入っていった。


私は快斗に連絡をしようと思い、ポッケに手を突っ込む。
が、空気を掴むのみで携帯が見つからない。


色んなポッケに手を突っ込むが、どこにも無い。




「……これ、お探しですか？」




曲がり角から、みゃんきーさんが現れる。

手には私の携帯が握られていた。




「あ！それです！ありがとうございます！」




私はみゃんにーさんに近寄り、携帯を受け取ろうとした。

が、みゃんきーさんは私の手を避け、携帯を後ろに回す。



驚きながら、みゃんきーさんを見る。

みゃんきーさんは眉間をよせ、目を少し吊り上げながら私を見つめた。




「……見えちゃったんですけど、あの写真なんですか」




「あ、あの写真？」



写真がありすぎてどの事を言っているのかわからない。


みゃんきーさんは声をふるわせる。






「貴方が……キッド様とピースして写ってる写真です……！！一体どういう関係なんですか！」






写真を開きっぱなしで携帯を置いてしまったのだろう。
その時に見られたのだと考える。



(どうしよう……この人……ガチ勢だ！！)




私は一歩後ろに下がり、どう乗り切ろうかと頭をフル回転させた。

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