そばにいさせて 4【怪盗キッド】

デートをしましょう 12 ページ43

学校のこと、仕事のこと、友人たちのこと等、色んな話をしながら食事をする。


何もかもが幸せすぎて、永遠になればいいなと願ってしまう。



何より、チョコパフェを食べている快斗が可愛くて仕方ない。

口に含む度口角を上げ、一気に食べると冷たいのか目を強く瞑り、いつもかっこいい分ギャップが凄いのだ。



時間はあっという間にすぎ、パスタもチョコパフェもちょうど同じタイミングで食べ終わった。




「あ、口元」




快斗の口元にチョコが少しついている。

私は自分の口元に指をあてて教えた。



快斗は目をパチクリとさせ、舌を出したが届いてない。



私はクスリと笑い、椅子から体を少し浮かせる。

そして腕を伸ばし、快斗の口元にあるチョコを指ですくった。




「取れた」



私は無意識に指のチョコを舐めとる。




すると突然、快斗が真剣な顔つきになった。

スプーンを置き、肘を着いて指を絡め口元におく。




真剣な眼差しが私をとらえる。

私は困惑しながら椅子に座り直した。



「な、なに」



私の問に、快斗が小さく呟く。




「今のはやべぇ。まじでやべぇ」




やべぇを連呼する快斗。

語彙力が消えているようだ。



意味がわからず私が眉をひそめた瞬間。



「……し、新一が来る」




「……え？」



私の新一スイッチが作動したようで、ここに向かってきている気がするのだ。




「はやく、お会計しないと」




私はすぐさま立ち上がり、伝票を持った。

すると快斗が私の手から伝票を取る。




「鉢合わせになっちまうかもしれねぇから、俺先に出る。その後少ししたら店から出てきてくれ」



「わかった。後でお金わたっ」


快斗が私の頭に手を置き、くしゃくしゃと撫でる。



突然の事で驚き目を瞑る。

すると撫でる手が止まり、私は目を開いた。



が、そこに快斗の姿はない。



(は、早い……！！)



私はお店からいつでも出れるように鞄を片手に持ち、椅子に座った。

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