デートをしましょう 8 ページ39
私たちは腕を組みながら出口まで向かう。
そしてビルから出て、お互い離れた。
大丈夫とは言え、哀ちゃんに顔を見られた真実が心臓を早く脈打たせる。
冷や汗が止まらない。
私は目線を下にして快斗の方をむく。
「快斗……ごめんね。私の不注意で……哀ちゃんに顔バレちゃった」
「あー」
すると快斗が私の頬に手を添え、顔を上げさせる。
恐る恐る目線を合わせる。
私と目が合うと、快斗はにっこりと笑った。
「悪い人じゃねーんだろ?なら大丈夫だって!」
「……ごめん」
「気にすんなって!俺なんか名前まで名乗っちまったし」
そしてほっぺをつっつかれる。
ちょっとほっぺを膨らませた。
「次こそ顔がバレないように徹底する」
「徹底と言うと……?」
私は快斗から1歩離れ、目を瞑る。
そして力いっぱい体を強ばらせ……目を勢いよく開いた。
快斗はポカンと見つめたまま。
「新一スイッチオンした」
「し、しん……?」
私は人差し指を立て、顔をキリッとさせる。
「説明しよう!新一スイッチとは!過保護すぎてほぼ一緒にいる新一から逃げているうちに取得したスキルである!」
「という事は……?」
「近くに新一が来ると私の中のセンサーが反応するのだよ」
私は両手の人差し指を立て、こめかみに当ててアンテナに見立てる。
快斗は口元に手をあて、眉をひそめた。
「それマジ?」
「まじまじのまじ。例えば今どこら辺にいるかと言うと……」
私は目を瞑り、こめかみを人差し指で軽く押す。
そしてまた目を思いっきり見開いて続けて話した。
「今ビルの出入口に居ますね!」
私の言葉に快斗が固まった。
数秒後、自分の言っている事を理解し同じく固まる。
そしてお互いゆっくりと出入口をみた。
「腹減った〜うな重食いてぇ〜」
「元太、昼食べたばっかだろ」
……いましたね。
「くそ!エンカウント率どうなってんだ!」
「バグってる説濃厚です!」
快斗と私は再び腕を組み、遠くへと走っていった。
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えむあんどえー(プロフ) - ベリーさん» ベリー様からこんなに嬉しいコメント頂けるだなんて!とても光栄です!何度も何度も嬉しいコメントを頂けたお陰で、ここまで更新することが出来ました……!とても感謝しております!これからもよろしくお願いいたします!本当にありがとうございます!ヽ(*´∀`*)ノ (2020年6月13日 23時) (レス) id: 1b31a8cf99 (このIDを非表示/違反報告)
ベリー(プロフ) - 4完結お疲れ様です!えむあんどえーさんの書き方わかりやすく、情景が浮かびやすくてすっごく好きです!業火の向日葵私も大好きなのでめちゃくちゃ楽しみです!!何回もコメントしてしまってすみません(TT)これからも応援してます!頑張ってください!! (2020年6月13日 15時) (レス) id: 41aafb00fe (このIDを非表示/違反報告)
えむあんどえー(プロフ) - FenGkaz710さん» ホントですか!とっても嬉しいです!これからも頑張って更新していきます!ありがとうございます! (2020年6月12日 23時) (レス) id: 1b31a8cf99 (このIDを非表示/違反報告)
FenGkaz710(プロフ) - 怪盗キッドの彼女!凄いです!読んでてワクワクしてきました。続き期待して待ってますね! (2020年6月12日 1時) (レス) id: 760679ded1 (このIDを非表示/違反報告)
えむあんどえー(プロフ) - スズさん» なんと!お褒めのお言葉ありがとうございます!これからも楽しんで頂けるように更新頑張ります! (2020年6月9日 20時) (レス) id: 1b31a8cf99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えむあんどえー | 作成日時:2020年5月31日 13時