そばにいさせて 4【怪盗キッド】

デートをしましょう 4 ページ35

階段まで走り、何階か下に降りる。

そして私の息があがってきた所で止まった。




「ﾊｧﾊｧ…偶然過ぎない？？」



私は快斗から離れ、壁に寄り添い休憩する。




「まさか名探偵がいるとは思いもしなかったぜ……」



「米花町から割と離れてるのにね」




私は息を整え、壁側から離れた。




「映画まで2時間。他の場所に行くのも微妙だし……」



「合わない様にこのビル散策する？」



「Aがよければな」




快斗が手を差し出す。

私は少し恥ずかしがりながらも、手を出し握った。



そしてゆっくりと恋人繋ぎをする。




「逆に快斗、バレたらどうするの？」



「そん時はそん時だ」




明るく答える快斗。



「……2人は結構仲良くなれる気がするんだよね」


私は顔を見ず、下を向いて階段を降りる。

そして続けて話す。




「探偵と怪盗……真逆だけど、奥底にある信念は同じだと思うんだ」




握った手が少し強くなる。


快斗は優しい声で返事をした。



「……エッグの事件あったろ？そん時、素で会ったらって話になってよ」



「え！そんな話したの！？」




私は目を丸くして快斗を見る。

快斗は前を向いたまま歩き続けた。




「俺は隠し続けるって言ったんだ。だから、自分から素をさらけ出すことは無いのかもしれねぇ」



「そっか。快斗が決めたのならそれが一番だよ！」





私は小走りで快斗を引っ張る。

快斗は少しもたつきながらも、一緒に小走りした。





階段から出て、色んなお店の前を通る。

まぁ、オシャンティーすぎてキラキラしているので入るのに少し躊躇った。

すると少し遠くにいい香りのするお店が漂ってくる。



見ると、色んな香りのボディクリームや、シャンプーなどが置いてあった。



「ちょっと女子力磨きますか」



そう言ってオシャンなお店に入っていく。

そして快斗も一緒に着いてきてくれた。

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