カボチャ 4 ページ25
翌日。
楽屋で私はお茶を飲み、喉を潤す。
ナレーションは最初と最後のみなのだが、初めてのことなのでやはり緊張してしまう。
ティロリン♪ティロリン♪
カバンから私の携帯が鳴る。
携帯を取りだし、画面を見てみるとそこには青子ちゃんからの着信があった。
画面をスライドし、電話に出る。
「もすもす!青子ちゃん!もう会場着いたの?」
《うん!快斗もいるよ!かわるね!》
少し雑音が聞こえたあと、快斗の声が聞こえた。
《もしもし。今準備中か?》
「うん!もうすぐで楽屋から出る!」
《Aのナレーション、楽しみにしてるぜ!》
「ありがとう!青子ちゃんと楽しんでね!」
《おう!》
小道具のバイトは当日舞台裏に行けないので、観客として青子ちゃんからチケットを貰い、侵入したのだ。
私は携帯を閉じ、カバンにしまう。
ガチャ
すると頭にタオルをまきつけたスタッフが楽屋に入ってきた。
「もう少しで本番はいりまーす」
スタッフの声がけを合図に、ぞろぞろと楽屋から出ていく。
私はそっと恵さんに近寄った。
「恵さん!頑張ってください!」
恵さんはニコッと笑う。
「うん!Aちゃんもね!」
はい、推しからの応援入りましたー!
ありがとうございまーす!
私はルンルン気分で楽屋を出る。
キッドの予告日という事で、警官がとても多い。
自分がナレーションをする舞台袖までの道で、警官2人のつぶやく声が聞こえた。
「キッドはいつも暗闇から現れるもんな」
「中森警部のライトを逆に照らしてやる作戦、結構いいと思うなぁ」
そう、中森警部はいつもキッドが暗闇に紛れて現れたり消えたりするので、今回ライトを持ってきて逆に照らしてやろうとしているのだ。
(ま、お見通しなんだけどね)
昨日私と快斗でバッチリ対策をしたので余裕です。
そして私は、舞台袖にある小さな机とマイクのある席に座った。
息を整える。
「本番5秒前」
横にいたスタッフが私に伝える。
私は台本をそっと開いた。
ビーーーーーーーーーー!!!!
そして開演のブザーが鳴り響いた。
495人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えむあんどえー(プロフ) - ベリーさん» ベリー様からこんなに嬉しいコメント頂けるだなんて!とても光栄です!何度も何度も嬉しいコメントを頂けたお陰で、ここまで更新することが出来ました……!とても感謝しております!これからもよろしくお願いいたします!本当にありがとうございます!ヽ(*´∀`*)ノ (2020年6月13日 23時) (レス) id: 1b31a8cf99 (このIDを非表示/違反報告)
ベリー(プロフ) - 4完結お疲れ様です!えむあんどえーさんの書き方わかりやすく、情景が浮かびやすくてすっごく好きです!業火の向日葵私も大好きなのでめちゃくちゃ楽しみです!!何回もコメントしてしまってすみません(TT)これからも応援してます!頑張ってください!! (2020年6月13日 15時) (レス) id: 41aafb00fe (このIDを非表示/違反報告)
えむあんどえー(プロフ) - FenGkaz710さん» ホントですか!とっても嬉しいです!これからも頑張って更新していきます!ありがとうございます! (2020年6月12日 23時) (レス) id: 1b31a8cf99 (このIDを非表示/違反報告)
FenGkaz710(プロフ) - 怪盗キッドの彼女!凄いです!読んでてワクワクしてきました。続き期待して待ってますね! (2020年6月12日 1時) (レス) id: 760679ded1 (このIDを非表示/違反報告)
えむあんどえー(プロフ) - スズさん» なんと!お褒めのお言葉ありがとうございます!これからも楽しんで頂けるように更新頑張ります! (2020年6月9日 20時) (レス) id: 1b31a8cf99 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:えむあんどえー | 作成日時:2020年5月31日 13時