後ろには道なし ページ8
私は大きな過ちに気がついた。なう。
目の前にはドア。私の家の。
後ろには深澤さん。
「どしたのー?鍵無くしたあ〜?」
ニヤニヤした声で聞いてくる深澤さん、確信犯だ…‼
『私がテンパってるの知ってましたね…』
「もちろん♡」
こてん。と顔を傾げて返事してくる深澤さんは
ルンルンと言う効果音が聞こえて来そうで
推しがごきげん!尊い!
と心が叫んだ自分を殴りたい。
まぁ私が言ってしまったものはしょうがない。
『あの…大した食べ物はないですけど…もう時間も遅いので食べていってください…』
渋々ドアを開けて深澤さんを招き入れる。
「おっじゃまっしまーす」
あぁ、そうそう。
靴をぬいでいると、後ろから声がしてグッと腕を引かれいつのまにか深澤さんの腕の中。
背中の深澤さんに体重を預けてしまう。
後ろの上から私を覗き込む目はニッコリとしていて。
「前も言ったけど。俺我慢しないから。
食べられたくなければ、身の振り方気をつけた方がいいよ。」
俺もアイドルだからさぁ〜、同意なしにイキナリ、はちょっと、ねぇ?
横目でこちらを捉えて呟くその言葉は
2人きりの部屋では、十分クリアに聞こえて来て。
"ふ…ふ た り っ き り !!"
数日前の私の部屋での出来事を思い出して、
ボッと顔が暑くなった。
「だから、そうゆう顔がダメなんだって。かあいいねえ」
わざわざ私の目線に合わせるように、
屈みながら発する言葉も
顎の添えた綺麗な手も
全部キラキラ見えるんだから困ったもんだ…
『本日は謹んで生き抜きます!!!!』
「ふははっ!おー、やってみやってみ。」
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まや。、(プロフ) - はじめまして!続きがみたいです! (2021年7月18日 18時) (レス) id: 1021bfd2b8 (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - はじめまして!面白くて一気読みしちゃいました。続きを書かれる予定はないんでしょうか? (2021年7月15日 18時) (レス) id: 4434fac4a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りえ | 作成日時:2020年12月10日 8時