魔法にかけられて

魔法の国へ向かいましょう ページ4

『相席してもいい？』


ここは魔法学校へ向かう唯一の列車の中。

そして、1年前に貴方に合った場所。





(ここ、相席してもいい？ほか空いてなくて)
(いいよ。俺、深澤辰哉。ふっかって呼んで)
(私、A。)
(よろしく！なぁこのお菓子食べる？めっちゃまずいんだけど！わら)
(…苗字、聞かないのね)
(ん〜？聞かないでって顔してるよ？聞いて欲しい？)
(ううん、ありがと)
(まぁ〜どーーーーしてもってゆうなら、チューしてくれたら聞いてあげるけど)
(うっさい黙れ)
(あ、それが本性な感じね)





「Aじゃん。2年もよろしくな。てか他もういっぱいだった？」

『まだ空いてたよ。
でも、相席して良いでしょ？学校着いたら違う寮だし』

「なに？寂しいの？ほんと、かあいいね」

『ニヤニヤすんな』




ニヤニヤするふっかはムカつくけど。

図星、なんだよなぁ。




「あの新しい彼氏くんはいいの？探してたけど」

『うん、さっき振った。』

「えっマジ！？ウケんだけどー！！！」



ふっかの爆笑が収まらない間に、ふっかと同じ同級生の照が個室に入ってきた。



「ねー照！Aまた別れたらしいよ！」
「まじ？」
『マジ』


あ、照勝手にふっかのお菓子食べてる。

あ、確かそれまずいやつ



「おっええええ！！！なんだよこれ！」

『あ、それまずいやつだよ』

「言うのおせーよ！」



照はうぇっと吐きながら私を見て




「なに、またスリザリン喰い散らかしてんの？」


『やめてよ。言い方に悪意ありすぎ笑』




まぁそう言われても仕方ないけど。

ふっかが照に新しいお菓子を渡している間に、汽車がゆっくりと動き出した。



「今回の別れる原因は何？」


はぁ、とため息つきながらチョコをもぐもぐ食べる照。



『顔と行動合ってないよアニキ』

「アニキ言うな」

「どうせ気持ちよくなかったんだろ、セッ「ふっか」良いじゃん！どうせそうだって、あいつ下手そうだったもん！」


『まぁそれもある』




なんて下品な会話かと思うけど。

身体の相性が良くても私はきっと別れるよ。




いつか自由に恋をして。自由に空を飛んで見せるんだから。






「え〜〜じゃあ俺としようよ。辰哉くん上手よ？」





目を見て、手を顎に添えて、私を覗き込んで。

そんなこと言わないでよ。






「ふっかキモイ」
『ふっか狭い』
「はいはい俺の顔がでかいからだねゴメンね！？」

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