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抱きしめる力が強くなった。背中を撫でながら"大丈夫、聞かせて"と優しく声を掛けると、弱々しい声で話し始める。
jn「猫飼うの、やだ、かも」
そう言われ、さっきの猫カフェで急に元気をなくしたジュンくんを思い出して、はっとする。なんとなく、彼の言いたいことが分かった気がして、微笑んだ。
「どうしてか、聞いてもいいかな？」
jn「だ、だって…！Aが猫にあんな好かれる子だなんて知らなくて……それで、正直嫉妬したんだ。…Aと触れ合うのは、まだ僕だけがいい…」
「そうだったんだね…話してくれてありがとう」
jn「だから…もうちょっと、ふたりの時間を過ごしてから、また考えない…？」
顔を上げて、申し訳なさそうに見つめてくるジュンフィくんを見たら、反対する気なんてこれっぽっちも起きなかった。
むしろ、ちょっと嬉しいとさえ思ってしまうほど。
「私も、ジュンフィくんとふたりがいいな」
jn「っ…！ほんとに…？」
ぱっと顔が明るくなった彼を見て、愛しさが込み上げてきた。ほんと！と言いながら今度は私からぎゅう、と抱きついて、そのまま二人で床に寝転がる。
「すきだよ」
jn「僕はあいしてるよ」
「ふふ、私も猫に嫉妬しちゃうジュンフィくんをあいしてる」
jn「嫉妬深い彼氏でごめんね。でも本当に、いつかは猫ちゃん迎えようね。Aのしたいことは全部叶えてあげたいから」
まっすぐ真剣な目で、そう言ってくれるだけで心が満たされる。いつになるかは分からないけれど、全く不満はなかった。彼が約束を破ったことは一度もないから。
「ジュンフィくん、」
なんとなくキスがしたくなって、"ありがとう"と笑って軽く口付けたら、後頭部を押さえられあっという間に深いものに変わる。段々と頭がふわふわとして、ジュンフィくんのことしか考えられなくなっていた。
ちゅ、と音を立てながら離れてしまいそうになり、咄嗟に服を掴むと今度は耳元に触れられる。身体がびく、と反応し自然と甘い声が漏れた。
jn「…ふ、かわい」
「っ…あ、ぅ」
突然、服の中に滑り込んだ手によって、いとも簡単に下着のホックが外されてしまう。
まだ夕刻であることも、シャワーを浴びていないことも、先ほどの話も、すべて甘い空気に脳がやられてしまって気にもならない。
こうしてジュンフィくんに愛されていればそれでいいや、と心の赴くまま身を任せた。
fin.
続く
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作者名：みな | 作成日時：2023年8月2日 6時
