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24. ページ25

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もう半袖の時期になり、桜はとうの昔に散っていた。





今日の空は気持ちいいくらいに青い




そんな日に、俺らはまた秘密の庭に来ていた。









日陰になる木の下で、

俺は小説を、莉犬は漫画を読んでいた。









り 「見て先輩!ついにボスが動いた!」




莉犬は、聞いてもいないのに

漫画のストーリーを俺に随時教えてくれる。




俺はそれを笑って聞く。




さ 「ふ、」







その間お互いずっと、肩が触れている。



それはもう、

秘密い庭にいる時にはずっとだ。









夏がこれから来るというのに、


俺らは広い庭で、
くっついているなんて変と思うだろうか。









り 「…あ!」



急に莉犬が空を見上げた。


俺も見上げると、水滴が頬をつたった。






雨だ。




…と思った途端



ザーーーーーーーーー



大雨になった。









さ 「うわ、屋根の方へ行こう。莉犬こっちに来い」




俺は咄嗟に、自分の上着を傘がわりにして

莉犬の腕をひいた。




り 「わっ」







小さい莉犬の身体は、俺の中にポスンと入った







さ 「あそこの屋根のあるとこに真っ直ぐ走るぞ」

り 「っはい」








ザーーーーーーーーー



2人で庭を走る



狭い上着の中で、お互いの体温が感じられる。







俺の心臓、

聞かれていないだろうか…




ドキン、ドキン……









心臓が鳴り止まぬうちに、屋根の所へ着いた。






さ 「急に土砂降りだったな…濡れてないか?」







俺は、平常心を装って

上着の中にいる莉犬を屈んで見た。







り 「///え…… 大丈夫…です……」






そこには、

顔を赤らめている莉犬が居た。









え…………









ドキンと胸が鳴った。








莉犬の髪は少し濡れていて、

そこから頬に雨の雫がポツリと落ちた。









バサッ……









俺は上着から手を離し、

その雫を優しく親指で拭った。





拭ったその頬は、

熱を帯びていて莉犬の温かい熱が伝わってくる。







ドキン…ドキン……







莉犬は俺をずっと見つめていて、

その瞳はビー玉にように綺麗に澄んでいる。








俺はそのまま手を莉犬の口元まで滑らせた。








り 「…先輩どうし、んっ」









俺は、莉犬の言葉を遮るように


優しく口を塞いだ。









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作品ジャンル:恋愛
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すみれ - るきあさん…なんて最高な物語を作ったんですか…もうすごすぎて泣いちゃいましたよぉ(泣) (2022年12月3日 16時) (レス) @page44 id: 69b8b4c83b (このIDを非表示/違反報告)
快斗 - 神様がいる!!! (2021年8月5日 14時) (レス) id: 887095f102 (このIDを非表示/違反報告)
快斗 - 神様がいる!!! (2021年8月5日 14時) (レス) id: 887095f102 (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - 朱音さん» 茜さん!というか朱音さん!コメントありがとうございます(´∀`) ほんとにそんなお褒めいただけて、嬉しすぎます(/ω\)/// 頑張れます!//// (2021年6月12日 22時) (レス) id: e863d72ae7 (このIDを非表示/違反報告)
朱音 - この小説の為に、『神』という言葉は生まれたのか…なるほど… (2021年5月4日 22時) (レス) id: 8c7310438b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るきあ | 作成日時:2021年1月27日 13時

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