君と過ごしたあの時間.【stpr】

23. ななもりside ページ24

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俺には、面白い友達がいる。



それは、同じクラスの さとみ だ。



3年間同じ特進で、切磋琢磨してきた仲間でもある。









彼の最初の印象は、「完璧」だ。




家柄や、才能、容姿に恵まれ

特進の中でも別格と称されていた。









けれど同時に、「可哀想に」とも感じていた。









彼を見ていると、

凄く息苦しそうに、

自分の背負う運命と
向き合っているように思えたからだ。









な 「さとみ〜」

さ 「なんだ」


この、ぶっきらぼうに返す所、

さとみは、無意識に自分自身を守っていたのかもしれない。









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そんなある日、さとみは変わった。



さ 「俺は莉犬が好きだ」



あの男の子のおかげで。







人間味の無い、

人形みたいな彼が、

普通の男子高校と同じように笑ったり話したりしている。





それを目にして俺は、凄く安堵した。









けれど、









それと共に「危険」とも感じた。









あの2人は、

目の前の自分たちの世界しか見えていない気がする。









今の自分たちの気持ちだけで、

これからも進んでいくつもりなのだろうか。









2人は現に、


さとみは後継の御曹司

男の子同士

高校生


とういう点を少なからず持ち合わせている。








いや、


さとみなら、

対処していくはずだ。





きっと。








俺は彼らを見守っていこうと思う。





ずっと、味方だからな。









そう考えながら、俺はさとみを見ていた。







さ 「…何見てるんだよ」


な 「べっつに〜？」




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