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ピコンッ
昼休みのチャイムとほぼ同期にそれは鳴った。
急いで携帯を手に取ると、
【せんぱーい!今日お昼行きますねー!】
という、莉犬からのメッセージだった。
な 「さとみー、ご飯食べようぜー」
さ 「ごめん、先約ある」
な 「へいへーい」
ガラッ
俺はメッセージを見るやいなや、急いで教室を出た。
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【俺も今向かってる】
【りょうかいでーす!】
秘密の庭へ向かって小走りしながら、
俺もメッセージを打つ
いつもとは違う。
絶対に莉犬が来ることが分かっていると、
秘密の庭までの時間も、何故か勿体なく感じた。
さ 「はぁ、はぁ、あれ……まだ居ないか」
秘密の庭に着いた俺だが、
そこには莉犬姿は無かった。
ドキドキと胸が打つ
くそ、、、走りすぎたか。
俺はそっと胸に手を置いた。
り 「せーんぱい!」
ひょこっと俺の後ろから、莉犬が出てきた。
さ 「ぅわっ!」
り 「へへ、なんかデートの待ち合わせみたいですね」
さ 「っはぁ?何言ってんだっ」
そう言いながら莉犬は、
自分の定位置に腰掛けた。
り 「うそうそ、冗談ですよ笑
早く食べましょーう!」
さ 「わ、わかってる!」
俺たちは昼食を食べ始めた。
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り 「俺の担任めっちゃ厳しくて〜」
さ 「いいことだな」
り 「ええー? 嫌ですよおー」
さ 「ははっ」
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ななもりがこの前言った様に、
俺は莉犬の前では
「普通の人」で居られているもかもしれない。
そして俺は、
そんな「普通」になれている時間が
好きなのかもしれない。
家や学校では、自分自身を押し殺し、
父親や周りの理想へと、自分を創造して……
( り 「先輩、御曹司っぽくないんだもん」 )
でも、本当の自分で居てもいい場所があった。
莉犬に感謝しなくてはならない。
( り 「俺ら友達ってことですよね!」 )
この初めての莉犬への感情は、
初めて出来た、
普通クラスの「友達」への高揚感に違いない。
きっと…間違いない。
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すみれ - るきあさん…なんて最高な物語を作ったんですか…もうすごすぎて泣いちゃいましたよぉ(泣) (2022年12月3日 16時) (レス) @page44 id: 69b8b4c83b (このIDを非表示/違反報告)
快斗 - 神様がいる!!! (2021年8月5日 14時) (レス) id: 887095f102 (このIDを非表示/違反報告)
快斗 - 神様がいる!!! (2021年8月5日 14時) (レス) id: 887095f102 (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - 朱音さん» 茜さん!というか朱音さん!コメントありがとうございます(´∀`) ほんとにそんなお褒めいただけて、嬉しすぎます(/ω\)/// 頑張れます!//// (2021年6月12日 22時) (レス) id: e863d72ae7 (このIDを非表示/違反報告)
朱音 - この小説の為に、『神』という言葉は生まれたのか…なるほど… (2021年5月4日 22時) (レス) id: 8c7310438b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るきあ | 作成日時:2021年1月27日 13時