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「さとみくん、今日も素敵〜!」
「あのSTPRグループの御曹司なだけあるわね〜!」
「あ、玉の輿狙ってるでしょ〜!」
あぁ…うるさいなあ
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父 「今回のさとみテストの成績は1番だったんだろうな」
母 「もちろんですわ、ねえ、さとみさん?」
父 「当たり前だ。STPRグループの跡取りたるもの、
1度も誰かに負けることは許されない」
うるさい……
ずっとずっと俺の周りはうるさい………
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り 「先輩?大丈夫ですか?」
さ 「ハッ………」
俺は莉犬の声で目覚めた
放課後、秘密の庭で
読書中に少し寝てしまっていたらしい
り 「うなされてましたよ、怖い夢でも見ましたか?」
さ 「いや、別に…」
ほんとですか?と言いながら、
莉犬は牛乳をゴキュゴキュ飲む
最近はほぼ毎日この秘密の庭に来ている
莉犬は時々やって来て
寝たり、何か食べたり、俺に話しかけたりしてくる
り 「ってうわ!先輩めっちゃ難しそうな本読んでる」
俺の手には分厚い歴史書
さ 「今日の授業の復習がてらな」
り 「復習?! 先輩まさか特進?」
さ 「…そうだ」
本当に俺のこと知らないんだな
り 「うわーすごいな…先輩から勉強教えて貰おっと」
そう言いながら
俺の隣にちょこんと座り、莉犬は漫画を開く
さ 「ふ…」
こいつ絶対勉強する気無いな
すると莉犬が急にページをめくる手を止めた
り 「先輩は…こうやって努力してるんですね」
さ 「え?」
り 「特進クラスってだけでほんと凄いし、
こうやって誰も見てない所で頑張って……」
莉犬は漫画から目を離して
どこか遠くを見ている
り 「 俺、何かを続けたり
頑張ったりするのって苦手だから…
先輩、友達は少ないけど尊敬します!」
莉犬が目の中に俺を移した
ドキ……
さ 「一言余計だ」
り 「あいてっ」
俺は莉犬の額にデコピンしてやった
さ 「……」
何故か全身がむず痒い
り 「ふぁ〜〜、なんか眠くなってきた」
莉犬はそう言いながら、
木に寄りかかって寝る体制に入った
さ 「ふ…よく寝るな」
ポス……
その時、莉犬の頭が自分の肩に落ちてきた
さ 「お、おい…」
り 「すー…」
俺は、
むず痒さと、肩の温かさで
黙りこむしか出来なかった。
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すみれ - るきあさん…なんて最高な物語を作ったんですか…もうすごすぎて泣いちゃいましたよぉ(泣) (2022年12月3日 16時) (レス) @page44 id: 69b8b4c83b (このIDを非表示/違反報告)
快斗 - 神様がいる!!! (2021年8月5日 14時) (レス) id: 887095f102 (このIDを非表示/違反報告)
快斗 - 神様がいる!!! (2021年8月5日 14時) (レス) id: 887095f102 (このIDを非表示/違反報告)
るきあ(プロフ) - 朱音さん» 茜さん!というか朱音さん!コメントありがとうございます(´∀`) ほんとにそんなお褒めいただけて、嬉しすぎます(/ω\)/// 頑張れます!//// (2021年6月12日 22時) (レス) id: e863d72ae7 (このIDを非表示/違反報告)
朱音 - この小説の為に、『神』という言葉は生まれたのか…なるほど… (2021年5月4日 22時) (レス) id: 8c7310438b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るきあ | 作成日時:2021年1月27日 13時