NEWSくんのおはなし。 (ページ4)

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シゲからだった。

慶ちゃんが手を伸ばして取ろうとしたところを横取りする。

「もしもし。」
「もしもし小山！…え、手越？小山は？」
「いるよ。俺の下。」
「は？」

シゲの声が不機嫌なものになった。

「お前小山に何かしたのか。」
「してないよ。でもそろそろするかも。」

「今どこにいる。」

さあね。そう言って電話を切ろうとした時、

「手越の家にいる！お願い来て！」

慶ちゃんがそう叫んだ。

電話を切ったが多分遅い。聞こえたと思う。

「あーもう言わないでよ。」
「言っとくけど手越とそういうことするつもりは無いよ。」
「俺はあるよ。」

慶ちゃんの両腕をベルトで締める。

「ちょっと！…外して。」
「無理。」

慶ちゃんものすごく怒ってる。メンバーに起こる感情無いとか言ってたのにね。

慶ちゃんの両腕を頭の上に上げさせて押え付け、キスをする。ぎゅって唇を閉じるから、指で無理やりこじ開けて舌を入れる。
逃げる慶ちゃんの舌を追いかけていたら、急に痛みが走った。

反射的に唇を離す。血の味がする。舌を噛まれた。

「いった…何するの。」
「こうでもしないと離れないでしょ。」

逃げようと暴れ出すけいちゃんを抑えていたら。

ピンポーン

インターホンが鳴った。
何度も鳴っていたが無視していたら、今度は俺のスマホが鳴った。

シゲからだった。

電話に出る。

「もしもし。」

「手越、いるんでしょ？早く出て。じゃないと大声出すよ。みんな不信がって集まっちゃうよ。」

「あーだめだめ。開けるから待って。」

電話を切って玄関に向かう。慶ちゃんは逃げないようにベッドの柵に腕を締めたベルトを繋げておいた。

「小山は。」

ドアを開けるなりそう言って靴も履いたまま部屋に上がってきた。

「あーもう待ってよ。」

そう言いながらも慶ちゃんのいる寝室まで来た。

「小山！」
「シゲ！た、たすけて…。」

すぐに慶ちゃんのところに行こうとしたからシゲの前に立ち止める。

「二人が付き合ってるのは知ってるんだよ。でもさ、俺だって慶ちゃんのことずっと前から好きだったの。ねぇ、なんでシゲなの？」

「だからさっきも言ったじゃん。俺はシゲが好きなの。」

慶ちゃんがそう答える。