【ヒロアカ】残り、14日の命【男主】 (ページ7)

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残り、13日ページ7

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｢……んー…｣

まだ眠いと訴えてくる体を起こす。

のそりと立ち上がって着替えをする。

とはいっても、やはり背中に生えた羽のおかげで上の服は着れない。

両手を広げた大きさを優に超える幅がある。

俺はもしかして一生上半身がはだかのままなのか？

｢…あぁ、もう命短いし気にしなくてもいいか｣

若干皮肉をこめてつぶやいた。

あとこの寮は訓練場とちがって冷暖房完備だから寒くないし。

｢さ、朝ごはん朝ごはん｣

昨日はずっと部屋にいたから夜食べ損ねたんだよな。

お腹をさすりながらドアを開けた。

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｢みんな、おはよ｣

｢左凪…おはよう｣

耳郎がいちばんに返事をくれた。

それから他のみんなもぽつぽつと返してくれる。

｢…なんか服ないの｣

｢いやだって、この羽で着れる服なんて持ってないし｣

｢もしよければ私が創ってさしあげますわ｣

｢…ありがとう八百万…｣

ほんと、八百万の創造には何度救われてきたことか……

｢出来ましたわ。サイズが合えばいいのですけど…｣

｢うお、すごいぴったりだよ。後なんか…八百万ってやっぱ賢いな？｣

創ってもらったのは黒のセーター。

普通に上から着て、背中に2箇所チャックが付いていているからそれをしめる。

ちゃんと羽の付け根がでる仕様だ。

｢いえ、お役に立てて光栄です｣

八百万はふっと笑った。

…場がなんだか和やかムードになってきた。

そこにピシリと背筋が伸びるような声。

｢おはよう｣

｢相澤先生…おはようございます｣

｢……隈がひどいぞお前｣

｢え、それ先生に言われたくない｣

その瞬間、遠くのほうで吹き出す音が聞こえた。

たぶん上鳴とかその辺。

ギンッと先生が鋭い視線を向けたら静かになった。

｢…それで、ちゃんと説明はしてくれるんだろうな｣

ゆっくりと顔をこちらに戻しながら尋ねてくる。

周りがまた一段と静かになった。

｢……もちろんですよ。でもその前に…ごはん、済ませましょう？俺すごくお腹空いてて｣

……そうだな、と言って先生は俺の横を通り抜けた。

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