53. 名前を ページ14
.
ゆっくりと意識が戻ってきているのがわかる。
瞼の裏がうっすらと赤くなっていく。
…でも、目を開けることは出来なかった。
固定されている体、包帯が巻かれている感覚、ピッピッと規則的に聞こえる機械音。
ここが病院だと直ぐに理解した。
……なんとか生きてるみたいだな。
今まで怪我をしてきたことは幾度とあるが、ここまでなのは初めてじゃないだろうか。
俺の生命力なかなかしぶといな、とか思ってみる。
ふっと落ち着いたところで足下に気配を感じた。
少しだけ、体温を感じる。
…長い間そこにいてくれていたようだった。
本来なら、そこにいるのは誰だ、って言うものなのかもしれない。
しかし、そんなの必要ないと思った。
迷わずともそこにいるのが誰なのか、わかってしまったから。
いつからか。
可愛い妹としてではなく、違う感情でみていたあいつの名前を呼ぶ。
｢…A｣
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 544人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うるるぺ - え、まじで…終わり？ (2017年12月18日 0時) (
レス) id: 87b46f7d0a (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 朝さん» ありがとうございます！がんばります…！ (2017年8月6日 10時) (レス) id: 0de85ed0ce (このIDを非表示/違反報告)
朝 - 面白いです更新頑張ってください (2017年8月5日 11時) (レス) id: ee115d86c1 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 吸血蝶さん» ありがとうございますー！頑張ります(´ ▽｀) (2017年7月25日 18時) (レス) id: 0de85ed0ce (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶 - 続編おめでとうございます！！これからも頑張って下さい！！ (2017年7月24日 19時) (レス) id: e29e369563 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はる | 作成日時：2017年7月24日 0時
