番外編 初詣に行こう 中編 ページ38
「え、なにその顔。」
「なにって普通なるだろ！」
「なんで着物じゃないの！？期待したぁ！！！」
「普通に考えてこの短時間に着物なんて着れるわけないでしょ。それに私着物なんて持ってないし。」
「でもでも！浴衣は持ってるよね！」
「浴衣はね。」
「じゃあそれ着ればいいじゃん。」
「寒いし風邪ひくわ！もう…なんでもいいけど行くよ！」
********
近くにある神社がここしかないのかすごく人が多い。
これ絶対除夜の鐘鳴らせない。
ていうか並びたくない。
話し合った結果除夜の鐘はまた来年といういことになった。
来年もこのメンバーで来るつもりなのか。
別にいいんだけども。
「それにしても人多いね。」
「ほんとだ…Aちゃん、はぐれないように僕と手つなご？」
「あ！ずるいぞトド松！」
「だったらおそ松兄さん反対の手つなげばいいじゃん！」
「あ、そっか。」
「俺もAちゃんと手つなぎたい！！」
「えー…たまには兄ちゃんにも譲れよ！」
おい待て3人とも。
繋がれる本人の意見は無視？
ぼんやりと3人を見ていると急に後ろに引っ張られた。
「一松くん？」
「行くよ。」
「え、ちょっと！」
「あいつらならほっといても来るでしょ。」
困ってカラ松くんを見れば何か言いたそうにこっちを見ている。
目が合うと顔を真っ赤にした。
「カラ松くん？」
「え、あ、何でもない！」
何でもないこと無いでしょ。
私の空いた方の手を見ている。
「カラ松くん、手つなぐ？」
「え！いいのかぁ？」
「あ、うん。よければだけど。」
手を差し出せば嬉しそうに握ってくる。可愛い。
横からの一松くんの視線が痛いけど。
「えっと、なんでしょうか、一松さん。」
「別に。」
何とも言えない空気のまま上を目指す。
その間一松くんは無言だったけど手を放そうとはしなかった。
一番上には更に大勢の人がいて、お賽銭箱までかなり距離があった。
「えっと、二拝二拍手二拝だっけ？」
「その前にお賽銭じゃない？」
「あ、そっか。流石チョロ松くん常識人(仮)。」
「(仮)は余計だよ！はいじゃあお賽銭入れるよー。」
チョロ松くんの合図で全員がお賽銭を投げる。
約一名「ぃよいしょー！」と叫びながら本堂を超える投球(金)を決めたがまあいいだろう。
2回礼をしてぱんぱんっと手を叩く。
しっかり手を合わせてお願いをする。
ちらりと横を見ると六つ子がなんだか知らないけど真剣にお願いしている。
あの十四松くんも口を閉じていた。
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杏月(プロフ) - 雛音さん» こんばんは。ご報告いただいた箇所訂正しました。ありがとうございますm(_ _)m (2015年12月23日 23時) (
レス) id: 9096dccfc2 (このIDを非表示/違反報告)
雛音(プロフ) - こんばんは。呼び方のページでスーパーがスパーになっていますm(*_ _)m (2015年12月23日 20時) (レス) id: d4ce378bd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏月 | 作成日時：2015年11月26日 8時
