＊ ページ29
「Aちゃーん！」
「あ。湯加減どうだった？」
「ホカホカだよ〜。」
「そっかそっかー。あ、まだ髪の毛濡れてるよ？」
「ホントだー。ちょっと待ってね！」
「どうす…うわあああああ！！！ちょっ、まっ、冷たっ！！」
何をするのかと思ったら犬みたいに体をブルブルさせて水を飛ばした。
待って待って、さっき床拭いたばっかなんだって。
「ちょ、十四松くんストップ！髪拭いたげるからブルブルやめて！！」
「マジで？拭いてくれんの！？オナシャース！！」
「はいはい、そこ座って。ドライヤーするからね。」
「お！ブーンっすか姉さん！」
「そうそう、ブーンですよー。」
本当にこの人は成人してるんだろうか。
余りにも幼すぎる。いや、別にいんだけども。
可愛いし小さい頃の弟を思い出す。
「はい、できたよ。」
「ほんとだ！乾いてる！！あざっす！！」
「どういたしまして。十四松くんお腹減ってるんでしょ？サンドイッチ作ったから良かったら食べて？」
「え！？いいんすか！？いいんすか！！？？」
「いいよー。服乾くまでまだ時間かかるから。」
「うはー！！いただきまーす！！むぐっ…もぐ…うっまぁぁぁぁぁ！！！」
「それは良かった。」
「これすっごいおいしい！！これも、これも！…あ。」
「ん？」
「ごちそーさまでした！！」
「もういいの？」
お皿にはまだ3つサンドイッチが残っている。
お腹そんなに減ってなかったとか？
「トド松も兄さん達も美味しいもの大好きだからさ、俺だけこんな美味しいの食べたらずるいなって。だから残り持って帰っていい？」
天使かな？
なにこの子。すっごいいい子なんだけど。
「…まだあるし、持って帰る？」
「え、いいの…？」
「いいよ。包むから帰りに渡すね。だからそれ全部食べていいよ。」
「あざっす！！！！」
十四松くんはもぐもぐと一心不乱に食べ始めた。
その姿を横目にキッチンに移動する。
本当はまだあるなんて嘘。
今彼が食べている分で全部だ。
気を使わせないためにも急いで作ってしまおう。
「Aちゃん！食べたよ！ごちそーさまでした！！！」
「はやっ、もう食べたの！？」
「スッゲー美味しかったからもう食べちゃった！」
「そっかー、ありがと。あ、ケーキ食べる？」
ケーキの活躍によってなんとかバレずに済んだ。
さよなら私のショートケーキ…。
このあと服が乾くまでおしゃべりしたりテレビを見たりした。
帰る前にサンドイッチを持たせて十四松くんを見送った頃には日が沈んでいた。
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杏月(プロフ) - 雛音さん» こんばんは。ご報告いただいた箇所訂正しました。ありがとうございますm(_ _)m (2015年12月23日 23時) (
レス) id: 9096dccfc2 (このIDを非表示/違反報告)
雛音(プロフ) - こんばんは。呼び方のページでスーパーがスパーになっていますm(*_ _)m (2015年12月23日 20時) (レス) id: d4ce378bd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏月 | 作成日時：2015年11月26日 8時
