駆けつけて* ページ7
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A助けて
メッセージが送られてきた瞬間、俺は家を飛び出した。
慌ててたからなのか
タクシー内で自分の手元を見ると、さっきまで読んでいたドラマの台本を握っていて
直ぐに鞄にしまうと、落ち着くように窓の外を眺めて大きく深呼吸した。
-
『え、ほくと』
｢大丈夫！？｣
『え、うん』
オートロックを外して、駆け込むようにAの家に入ると
キッチンで水を飲んでいたらしいAが
グラスを持ちながら目を点にして俺を見た
｢何あったの、大丈夫！？｣
『…え、いや口はまだ痛いけど』
｢…くちっ？！｣
温度差で風邪をひきそうなことに戸惑いつつ
慌てて荷物を置いてAの口を見ようとしたら
『ちょ、ちょなになに』
逃げられて
『取り敢えず落ち着いて、座って？』
何故か俺が諭された。
『いきなり来たからびっくりしたんだけど』
｢いや、Aから助けてってきたから何かあったかと飛び出してきたんだけど？｣
『……あ、そのこと？』
｢呑気に水なんか飲んでるし｣
『…。もしかして助けてからライン見てないの』
｢…あ、なんか送ってた？｣
メッセージをみて直ぐ慌てて出てきたから
そういえば確認してなかったなと、スマホを取り出すと
A辛すぎて口痛い
と立て続けに送られていた。
｢辛すぎて…？｣
『やっぱ見てなかったの。
これみて？』
一瞬リビングを出ていったと思ったら
大きめなダンボールを抱えて帰ってきたから
｢うわ、持つ持つ｣
『ありがと』
慌ててAから奪うように持つと
『開けてみて』
机に置いたタイミングでそう言われて開けてみる
…と
｢何これ｣
色とりどりの箱や袋で埋め尽くされていた。
『韓国旅行してる友達から送られてきたの』
｢韓国｣
『そ。で、さっき
1個取り出してみたら、韓国のインスタントラーメンだったから食べてみてた』
｢…そしたら辛かったの？｣
『そう、あんまりにも辛くて叫びそうになったから
いつも辛いもの食べてる北斗にラインした』
｢………ぁぁ、もう｣
ちゃんと確認せず飛び出した俺も俺だけど
AもAだよほんと。
俺に助けなんて求めたことないAだったから本当に心配したのに。
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れんり。(プロフ) - komayu24さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます。最終話まで駆け抜けますので、見届けていただけると嬉しいです! (2021年10月30日 23時) (
レス) id: f1c4f19e3d (このIDを非表示/違反報告)
komayu24(プロフ) - 続きすごく気になります！更新楽しみにしてます (2021年10月24日 20時) (レス) @page31 id: d1914f0a62 (このIDを非表示/違反報告)
れんり。(プロフ) - kaaaaaa0615さん» こんにちは、コメントありがとうございます!とても励みになります (2021年10月4日 22時) (レス) id: f1c4f19e3d (このIDを非表示/違反報告)
kaaaaaa0615(プロフ) - こんにちは！更新ありがとうございます。れんり。さんの作品とても好きなので、続きが読めて嬉しいです。 (2021年10月3日 16時) (レス) @page28 id: 1c329fc3d8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかな - 続きみたい！ (2021年8月6日 19時) (レス) id: 94f31d1259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れんり。
| 作成日時：2021年5月5日 19時
