転校生と主役たち２【wrwrd】

体育祭実行委員会議 ページ48

『失礼します』

そう言って、生徒会室の扉を開ける。

「A！待ってたぞ！」

「あれ、A実行委員なんや」

「久しぶりめぅね」

生徒会室の中には、グルッペンさん、トントンさん、オスマンさんがいた。

『え？実行委員ってこれだけなんですか？』

「いや、あと2人くるはずだ」

グルッペンさんがそう言うと、後ろから誰かの足音が聞こえてくる。

誰だ？と思い振り返ろうとすると、急に視界が真っ暗になった。誰かに手で目を覆われたのだ。

「だーれだ」

このイケボは…

『ロボロ！』

「んふふ、正解」

目から手がどけられ、視界が明るくなる。

「俺もいるで」

『コネシマ！2人とも実行委員なの？』

「クラスで決めるときに、Aが実行委員だったなーって思い出して、やることにしたんや」

ロボロお前、私のこと大好きかよ。

「俺はじゃんけん負けた！」

『ご愁傷様』

コネシマはなんでじゃんけん負けたのにそんなに元気なんだろう。普通もっと落ち込むだろ。

「これで全員揃ったな。お前ら、席につけ」

グルッペンさんにそう言われたので、とりあえず目の前にあるソファにロボロとコネシマと一緒に座る。

「これから、第何回か知らんけど、体育祭実行委員会議を始める」

最悪な始まり方だ。何回か知らないのはまだわかるけど、体育祭実行委員会議はさすがにネーミングセンスがそのまますぎる。

「まずはそれぞれの役割を決めたいと思う。役割は全部で書類作成、飾り付け、後片付け、司会だ」

これって、飾り付けと後片付けの人めっちゃ大変なのでは…？

「ちなみに、飾り付けと後片付けは1年生にも手伝わせるから、お前らは指示を出すだけでいい」

あ、めっちゃ簡単だった。流石グルッペンさん。

「なにか立候補などはあるか？」

『はい！私司会やりたいです！』

勢いよく手を挙げ、全員に聞こえるように大きな声でそう言う。

今回、私が司会になれなかったら、チーノとショッピを助ける作戦が全てだめになってしまうので、なんとしても司会になりたい。

「じゃあ司会はAで決定だな」

よっしゃ！

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