転校生と主役たち【wrwrd】 (ページ36)

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はじめましてページ36

部長がそう呼びかけたので、ゾムと別れて、体育館の中央付近に向かう。

「今日は、練習試合を組んでいただき、ありがとうございました。とても良い練習試合になったと思います。今後とも、お互いにがんばりましょう」

部長が終わりの挨拶をすると、他校の人たちが次々とバスに乗って帰っていく。
これでやっと部活が終わった。

「Aちゃん、あとは用具を片付けたら終わりだよ」

よし！あと少しで帰れる！

そう喜びながら、藤宮さんと協力して用具を片付ける。ちなみに、ボトルは部員が自分で持ち帰って洗うらしい。

「Aちゃん、臨時マネージャー終わった？」

鬱先生の声だ。そう思い周りを見渡すと、体育館の校庭に面している方のドアから、鬱先生がこちらを見ていた。

よく見ると、隣には金髪碧眼の顔面偏差値高めのイケメンが立っている。

『鬱先生、なんで私が臨時マネージャーやってるって知ってるの？』

「ロボロから聞いたんや」

鬱先生がそう言い、スマホをひらひらと見せてくる。なるほど、ラインで聞いたのか。

『マネージャーの仕事ならちょうど終わったよ、今から帰るとこ』

「鬱先生、そいつ新しい女け？」

今まで黙っていた金髪碧眼イケメンが口を開く。

新しい女？そういえば鬱先生ってプレイボーイだったな。忘れてたわ。

「シッマお前黙ってろ！Aちゃんは友達や！」

鬱先生が金髪碧眼イケメンに怒鳴ったあと、こちらを申し訳なさそうな顔で見る。

「Aちゃんごめんなぁ…こいつは俺の友達の_____」

「捏島孝行や、コネシマって呼んでな」

どうやら、金髪碧眼イケメンはコネシマさんというらしい。

『私は裏川Aです。それで、コネシマさんはどうしてここに？』

「敬語つかわんくてええよ。俺は鬱先生が紹介したい女がおるっちゅうから、ついてきたんや」

その言い方だと、まるで彼女を友達に紹介する彼氏みたいになってしまう。

だからコネシマさん新しい女って聞いたのか。

「Aちゃん、よかったら一緒に帰らへん？」

『いいよ。準備してくるから待ってて』

そう言い、鬱先生とコネシマさんに背を向ける。

「ゾム、一緒に帰らない？」

え…

そこで見たものは本当に衝撃ものだった。

藤宮さんが、ゾムの腕の腕に巻きつき、自身の胸を押し当てている。