―― ページ38
スケジュールの都合上、ハネムーンは見送った。
旅行なんか行かなくても、家で十分蜜月をすごせるからいいと思った。
Aも、海外に行くのは疲れそうだから、といって賛成した。
「A」
シャワーから戻ってきたAをソファに呼ぶ。
隣に座らせて、髪をすく。
「俺の奥さんになっちゃったね」
言ってから目を見つめる。
Aは湯上がりの頬を更に赤く染めて、目を逸らした。
「ジョングクさんは旦那様ですね」
「そうだよ、Aの旦那様」
唇に優しく口付ける。
結婚式でしたのより、長く触れ合って。
そっと唇を離す。
触れ合っているのに、どこか、埋まっていない、そんな感じがして、胸にAを引き寄せる。
腕の中に抱きしめて、髪から立ち上る香りを吸い込む。
俺のものになってくれた。
だけど、俺のものじゃない気がする。
二つが溶け合って、一つになっちゃえばいいのに。
そうしてようやく、安心できる気がする。
「疲れたでしょ。もう寝よう」
「はい」
Aを抱き上げて、寝室に向かっていく。
びっくりして「わ」と声を上げるAに構わず、扉を開けてベッドに下ろした。
「あの、」
「今日からは一緒」
Aの隣に横たわり、こわばる体を抱きしめる。
「嫌ですか？」
「……いやじゃないです」
笑みがこぼれる。
少しだけ体を離して、Aを見た。
ちょっと緊張した顔をしている。
顔にかかる髪を耳にかけてやり、ゆっくりと頭を撫でると、そのうち肩の力を抜いて、優しい眼差しで俺を見た。
「俺のこと、幸せにしてください。一生」
「……はい」
世界で一番愛しい人に口付けた。
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んー(プロフ) - ukさん» 読んで下さり感謝です！私も終わらせてしまうの寂しくて葛藤しながら執筆してましたw泣いて下さったの嬉しいですー！自分で読み返しても「これ…切ないか…？」となってしまうのでw続編希望嬉しいです！短編集になりそうですがよろしければお付き合いください♪ (2021年7月2日 19時) (
レス) id: d739c5af4f (このIDを非表示/違反報告)
uk(プロフ) - 読み終わってしまうのが寂しくてちまちま読んでおりましたw53話辺りからずっと胸が締め付けられ泣きながら最後まで読みました。結果的にゴールインへのアシスしてくれたメイクヌナありがとうw私も続編を希望しております！！素敵な時間をありがとうございました。 (2021年7月2日 17時) (レス) id: 7eeed36c19 (このIDを非表示/違反報告)
んー(プロフ) - 虹猫さん» ありがとうございます！嬉しいですー！続編考えてみますね！いつか上げたら読んでいただけると嬉しいです！ (2021年7月2日 8時) (レス) id: d739c5af4f (このIDを非表示/違反報告)
虹猫(プロフ) - 好き過ぎて何回も読んでます！！続編楽しみにしてます！ (2021年7月2日 7時) (レス) id: 226f17ac54 (このIDを非表示/違反報告)
んー(プロフ) - ユカさん» そのうちぽっと続編出すと思いますので、お待ちいただけたら幸いです！ (2021年6月30日 23時) (レス) id: d739c5af4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：んー
| 作成日時：2021年6月25日 16時
