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生まれた時からずっと一緒にいた玲於は、
生意気で、
いじわるで、
ずっと、
幼なじみという関係だと思ってた。
中学校に入って、
玲於が部活に行き始めると、
周りの女子たちは玲於を見る度に歓声を上げていた。
高校に入っても、
玲於の人気は変わんなくて、
その頃から、
玲於を初めて意識した。
わたしの横を歩く玲於を見て、
ずっとわたしより身長が低かった玲於が
いつのまにか高くなっていて、
声も低くなっていて、
肩幅も腕の筋肉も、
“男の人”になっていた。
今思えば、
わたしが落ち込んで泣いていたら、
すぐ駆けつけてきてくれて、
何も言わずにずっと、
隣にいてくれたり、
中学の頃はよく男子にからかわれたりして、
その時は玲於が守ってくれて、
いつもわたしの味方になってくれてた。
“わたしは玲於が好き”
いつ気づいたっけ。
そんなの覚えてないくらい、
いつの間にか玲於に夢中になってたんだなって、
玲於で頭がいっぱいだな。
玲於との何気ない毎日がすごく楽しかった。
それも、
もうなくなっちゃうのかな、
.
集まりが終わって、
学校を出ると薄暗くなっていた。
1人で帰るなんて、
いつもは、玲於が遅くまで待ってくれて、
一緒に帰ってたのに。
家に着いた瞬間、
わたしは玄関で人影を見たような気がした。
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作者名:YUME | 作成日時:2018年12月16日 2時