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広臣くんを送り出して、洗濯物を干して

そろそろ帰ろうかなってリビングを見回して、テーブルの下に落ちているキャップを見つけた。



『あ………これ』




それは昨日、鈴木さんが被っていたものだった。



拾い上げて、どうしたものかと考える。
もちろん、鈴木さんの連絡先なんて知らないし。



ーーーーーーーーーー
広臣くん
鈴木さんがキャップ忘れてるけど
返しておいてくれる?
ーーーーーーーーーー



広臣くんに連絡すると、移動中なのかすぐに返事が返ってきた。



ーーーーーーーーーー
しばらく事務所行かないし
Aから岩ちゃん経由で
返しといてよ
ーーーーーーーーーー



了解と返して、キャップとカバンを持ってマンションを出た。



自分のアパートに帰ってきてから、岩田さんにメッセージを送る。



ーーーーーーーーーー
お疲れさまです。Aです。
昨日、鈴木さんがキャップを忘れてて
広臣くんが、岩田さん経由で返すようにって
言ってましたが、ご都合いかがですか?
ーーーーーーーーーー




早朝からお仕事だった岩田さんから電話がかかってきたのは、そろそろ夜になる時間だった。



『もしもし、Aちゃん』




『岩田さん!お疲れさまです。
すみません。お忙しいのに…』




相変わらず他人行儀(笑)って笑った岩田さんは、ビックリするような提案をしてきた。




『Aちゃん、ごめんね。
俺も暫くノブに会うことなくてさ!
もし、Aちゃんさえ良かったら
ノブに返してあげてよ。
電話番号はLINEしとくからね。よろしく!』




『え?ちょっ!岩田さん?』




急に電話をかけてきて、一方的に話した岩田さんは、よほど忙しいのか、私の返事を待たずに電話を切った。



そして、すぐに電話番号が送られてきた。


ご丁寧に
Aちゃんから連絡あるって言っといたから
ってメッセージ付きで。




これ、絶対かけなきゃダメなやつじゃん。
あーもう、どうしよう。

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作者名:花梨 | 作成日時:2019年1月30日 20時

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