Turning back 登坂広臣 -3-

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臣side




隆二から見せてもらった隆二の横で幸せそうに笑う女の子は


････まぎれもなくAだった。


高校の時とは雰囲気も変わってて、もっときれいになってるけど


俺がAを見間違えるわけない。


･･･だってずっとAだけを想ってたから。


隆二の彼女ってAだったんだ。こんな偶然あるんだ･･･。


ってかAすげぇ幸せそうじゃん。


もう俺のものじゃないのに、恋人でもなんでもないのに


写真を見ただけでAへの愛しさがこみ上げてくる。




「･･･臣？何？見とれてんの？(笑)」




写メを見た瞬間何もしゃべらなくなった俺を変に思った隆二が


笑いながら話しかけてくる。


･･･隆二には言わない方がいいよな。


俺が引きずってる女の子がAだって知ったらいい気しないだろうし･･･。



「そう、見とれてたの(笑)

可愛い彼女じゃん、大事にしろよ〜(笑)」



「言われなくても超大事にしてるっての(笑)

お前もさ、その元カノと頑張ってより戻せって！連絡とか取ってないの？」



「取ってねぇよ、ってかもう取れない。

その子にはもう彼氏いるし、その彼氏も俺の大事な友達だからさ」



「なんかお前ってすげぇいい男だな(笑)

よし！今日はとことん呑もうぜ〜♪(笑)」






･･･Aの彼氏が隆二でよかった。



いいやつだし、Aを大事にしてるのがすごい伝わってくる。



俺の分までAを幸せにしてあげろよ、隆二。



この日、俺はAへの気持ちを心の中にしまいこんだ。

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