貴方との毎日と君との毎日4[Hiroomi]

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あのあと、ウィンドウショッピングする気にも慣れず

食材だけ買って帰ろうと家の近くのスーパーに寄った。




携帯のメモにいれた買い物リストを見ながら

カゴに食材を入れていき、お会計。



明後日から私は出張で2日家を空けるから

その分の広臣の作り置きのご飯を作るためなかなかの量となってしまった。



私がいないとき、ご飯ないと本当に適当なご飯しか食べないから。




よいしょっと手に荷物を握り直してスーパーを出て岐路を歩く。





健太郎「あれ？岩田さん？」

『えっ』





なんと、目の前に坂口さんがいた。





『こんにちは…って、え、なんでこんなところに？』

健太郎「それはこっちのセリフですよ！」

『私は家が近くだから…』

健太郎「そうなんですか？
僕は友達の家が近くて、これから向かうところです」




うわぁ、すごい偶然。




健太郎「どっちですか？家。途中まで持ちますよ」




私の袋に手が伸びて、2つのうち1つが坂口さんの手に。




『いやいや、悪いですよ！』




その袋を戻そうと手を伸ばすけど、

いいからいいからと後ろへ追いやられてしまった。




逆にこれ以上断るのも申し訳なくて、

近くまでお願いすることにした。





健太郎「岩田さん、彼氏さんと同棲してます？」

『えっ』

健太郎「だって、この量は1人じゃないでしょ(笑)」

『…はい』

健太郎「いいなぁ…同棲」




なんて返せばいいんだろう。




健太郎「もしかして、僕のこと警戒してますか？」

『……』

健太郎「やっぱバレてたかー。
大丈夫。困らせたりしないよ。」

『……すみません』

健太郎「謝らないでください(笑)
彼氏さんとは長いんですか？」

『はい。5年くらい』

健太郎「5年！？え、じゃあもう結婚とか？」

『いや、結婚はまだ…』

健太郎「なんでです？」

『うーん、まだいいかなって』




相手が広臣だからですなんて口が裂けても言えない。




健太郎「ふーん…。
僕結構、相手はやっぱり登坂さんなんじゃないかって思ってるんですよね」

『いやいや、ないですよー』




え、勘こわっ！




健太郎「でも、芸能人なのは間違いないですよねー」

『…一般人ですよ』

健太郎「この辺り、芸能人多いし、高級タワマン街ですよ」

『……』



しまった。




健太郎「ふはっ(笑)大丈夫、言わないんで！
じゃあ、僕こっちなんで」




1つ橋の先のマンションをさして言う。




『ありがとうございました』



……。

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