・ ページ16
『……』
2週間前に見たあの夢の光景と重なる。
心臓がドッグドッグと大きく重いを立てた。
何これ。
___今臣さん寝ちゃっ……
リビングの向こうから女の人の声。
『……』
とーる「えっ、だ…あ、敬浩さんの彼女！？え、なんでここに？」
事務所で見た女性スタッフがリビングから顔を出した。
天真爛漫な、小動物みたいな可愛らしい子。
目をくりくりさせて私を見て驚いている。
どういう状況かまったく理解できず、
驚き過ぎて声も出ない。
��なんでここに？��は私が聞きたい。
��寝てる��ってなに？
それに、私敬浩さんの彼女じゃない…。
黙ったまま玄関で立ち尽くす私のところに
ゆっくりと歩いてくる。
とーる「え、あの、敬浩さんの彼女、ですよね…」
『……』
違う。
私は広臣の彼女。
そう言いたいのに、声が出ない。
あれ…。
そうだよね？
｢…あの…？｣
ここは、広臣と私の家だよね？
そう思っていたら
「とーる？」
と、リビングから寝起きの広臣が
さっきの女性スタッフと同じように顔を覗かせた。
頭に浮かぶ文字。
��うわき��
「えっ、A」
途端に驚いた顔を見せる。
急ぎ足で廊下を歩き、私の前に立った。
「連絡付かないから超心配したんだけど！？」
私の肩に手を置いて言う。
後ろの髪の毛が横にぴょんと跳ねていて
寝ていたというのは本当だろう。
来ている服も、服ではなく、スウェット。
完全にオフモード。
それを見た私は私の中の
どす黒い感情がフツフツの腹の底から上がってきた。
何で私、怒鳴られてるの？
私が怒鳴るとこじゃない？
まず、なに？
私夕方帰るって朝言ったよね？
帰ってきちゃ都合悪いの？
なんでここに、広臣の事が好きな女の人がいるの？
「…A？」
なんとも言えない感情と疑問が止まらない。
何も喋らない私を不思議に思ったのか
彼の右手が頬に伸びてきて、それを振り払った。
「っ…」
傷ついた顔。
なんで？って顔。
私が聞きたい。
なんで？
どうして？
どうして広臣がその顔するの？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1142人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ローズ(プロフ) - プロポーズ大作戦！ドキドキしながら待ってます♪ (9月9日 20時) (
レス) id: 06773b39d9 (このIDを非表示/違反報告)
omigirl(プロフ) - ローズさん» ありがとうございます！頑張ります！ (8月24日 21時) (レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
ローズ(プロフ) - 続き楽しみです！ (8月20日 23時) (レス) @page12 id: 06773b39d9 (このIDを非表示/違反報告)
omigirl(プロフ) - めいさん» シーズン4公開してすぐにありがとうございます☆心臓持ち堪えて！！(笑)まだまだ鷲掴みはこれからです！今後もお楽しみに♪ (8月20日 21時) (レス) id: 22df992226 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - ああああ！！もう最高！読んだ瞬間から涙止まらない！素敵すぎて！！だめだ、 心臓もたない。 (8月20日 17時) (レス) @page7 id: d4ad85c4b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：omigirl | 作成日時：2023年8月20日 17時
