貴方との毎日と君との毎日[Hiroomi] (ページ29)

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5.君の初めて__omi ページ29

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彼女と付き合い初めて1ヵ月。

今日は初めて俺の家に泊まりに来る。

剛「臣さん臣さん！」

「なに？」

楽しみ過ぎて。

正確には夜が楽しみ過ぎて、今日の俺はテンションがいつもより高い。

剛「機嫌いいっすね。例の彼女とは上手くいったんすか？」

ジムに来てみると、岩ちゃんもいて、スピナーを軽く漕ぎながら会話する。

「あー、まぁね」

＂あー、まぁね＂なんてカッコつけて言ったけど内心ガッツポーズするくらい嬉しいけどな(笑)

剛「そうだったんすね！おめでとうございます」

「ん、サンキュ」

剛「で、どうなんです？」

「なにが？」

剛「アッチのほうっすよ！」

「はぁ！？」

剛「上手くいったんでしょ？やっぱあんな美人だとアッチも経験豊富なんでしょうね！」

「……」

確かに、経験豊富なんだろうな。

ムカつくけど。

そこらの芸能人より断然綺麗な彼女のことだから、それなりに経験はあるだろう。

遊びはしないにしても、元カレとか…。

うわっ…イライラしてきた。

てか、岩ちゃん絶対そういう関係だと思ってるよね？

「あのさぁ岩ちゃん」

剛「ん？」

「彼女、だから」

剛「…わかってるよ？臣ガール達の1人なんでしょ？大丈夫！狙わないから！どんなか気になるけど(笑)」

臣ガール…。

そりゃあ、前の俺だったら岩ちゃんがそう思うのも無理ないよな。

あんだけ女関係やばかったんだから。

「違くて」

剛「え？」

「他の女達とはみんな切った」

剛「……嘘でしょ？」

「何でだよ(笑)」

剛「え、だって、臣さんだよ？…本命ってこと？」

「そう」

剛「…本気ってこと？」

「だからそう言ってんじゃん(笑)」

岩ちゃんはそんなにビックリしているのか、いつの間にかスピナーを漕ぐ足が止まっていた。

「あと、あいつ遊ぶような人じゃねぇから」

剛「……」

「お互い本気」

剛「やばい、たらし卒業だ」

「なにがやばいんだよ(笑)」

剛「だって、もうクラブ行けないってことでしょ！？」

「あー、そうだね」

剛「うわ！ムカつく！健二郎さんに言いつけてやる！」

そう言って、猛烈にスピナーを漕ぎ始めた。