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『2年制の専門だったんで今は社会人です。』
はぁ…よかった。
学生相手って、俺やばいよね。
「なんの？」
俺はアパレルか美容系とみた。
『製菓学校です』
せいか？
いや、俺が想像してる漢字であってるよな？
成果でもなく聖歌でもなく、製菓だよな？
「じゃあパティシエ！？」
『そんな驚きますか？』
何そのギャップ！
「だって、見えねぇ」
こんな美人なパティシエっていんのか？
俺がお前の容姿なら間違いなくモデルやるな。
『よく言われます。何も作れなさそうって』
「いや、そんなこと言ってない！」
確かに、何にも作れなさそうに見えるけど。
むしろ、掃除洗濯、家事すらまともにできなさそう…。
に、見えてたってことを心の中でごめんと謝った。
お酒や料理がきて、君は美味そうに頬張った。
細いからあまり食べない子かと思っていけど、逆によく食べる子だ。
口に入れては、食べたものを凝視して、幸せそうに頬を緩める。
なんだ、これ。
すっげぇ可愛いじゃん。
「美味い？」
『美味いっ！幸せです！』
「よかったね(笑)」
『美味しいもの食べてる時が一番幸せなんですよね。だから食べ物には妥協しません！』
「ははっ、いいことだ！(笑)」
君のことをもっと知りたい。
「他に幸せだって感じる時は？」
『それはやっぱり、お菓子を作ってる時ですね』
「なんでパティシエになろうと思ったの？」
『単純ですよ？みんなが美味しいって言ってくれるからです(笑)』
「俺も食いたい」
『じゃあ買いに来てください』
彼女がお店の名前を言う。
「営業？(笑)」
君は��じゃあ今度作りますね！��とは言わないんだね。
みんな、何かと言うのに…。
『そうです！(笑)』
楽しそう笑う君。
あのキツイ目や態度は何だったんだろうと思わせるほど、今との差がありすぎる。
君も楽しんでくれてるって思っていいよね？
「じゃあさ、お菓子作りのどんなところが楽しい？」
『質問ばっかりですね(笑)聞いてて面白くないですよ』
「面白いよ。聞かせて？」
『ふふっ。食べる人を想像して作ってる時、ですかね』
「どんな？」
『取材ですか？(笑)』
「ははっ、俺が記者？(笑)」
『だって、そうでしょう？(笑)』
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作者名：omigirl | 作成日時：2017年9月5日 0時
