4.君に恋をした__omi ページ22
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初めて一目惚れした。
女に声をかけられ、振り向く。
美人。いや、すげぇ美人。
ファンかと思ったら違うし。
指輪を拾ってくれたと言う。
美人で遊んでそうな人。
乱してやりてぇ。
そんな男の欲望が湧き上がり、去ろうとする彼女を思わず大きな声で引き止めた。
『…もう少し声抑えた方がいいですよ。バレたら困るでしょう？』
「…俺のこと知ってるんですか？」
『まぁ…』
珍しい。
そんな印象だった。
靡かない君。
珍しいからこそ、手に入れくなる。
でも、お茶を軽く誘ってみたらあっけなく断られた。
作り笑いだとわかっているけど、君の笑顔が脳裏にしっかりと焼き付いてしまって、
名前も知らない君のことを忘れられないでいた。
健「なぁ今日飲み行かひん？」
剛「健二郎さん弱いくせに(笑)」
健「俺やて飲みたい時くらいあんねん！」
隆「健ちゃんごめん今日ムリ」
健「彼女やろ！？」
隆「うん(笑)」
健「ちくしょー！他のみんなは？」
エリーも直己さんも直人さんも用事があるらしい。
「仕方ないなー。俺も行ってあげるよ(笑)」
健「臣ちゃん…！」
「でも介抱はめんどくさいから潰れるのはやめてね」
健「先輩やぞ！」
結局行けるのは俺と岩ちゃんだけで、3人で店に向かった。
賑わう店のドアを開けると、ふと目にいったカウンター。
1度目が合った女は前を向き、また俺を見て慌てて前を向いた。
岩「臣さんどうしました？」
行かなきゃ。
「知人見つけたら挨拶してから行く。先行ってて」
二人を残して彼女のいる席へと向かう。
「お隣いいですか？」
『他にも席空いてますよ』
素っ気なく返す君。
さっき、彼女の連れが君の名前を読んでいて、名前を呼んでみた。
「Aちゃん、だよね？今友達が言ってた」
すると、軽く睨まれたのはきっと勘違いじゃない。
「Aちゃんと話がしたいんだけど」
『私、友達と飲んでるんで』
…だったら友達に言えばいいよね？
「俺も少しだけいいですか？Aちゃんと話したらすぐ連れのところに戻るので」
「えっと…」
困ってるのはわかるけど、こっちだって真剣だ。
それが伝わったかわからないけど、連れはトイレに行ってる間だけ、と席を外してくれた。
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作者名：omigirl | 作成日時：2017年9月5日 0時
