貴方との毎日と君との毎日[Hiroomi] (ページ12)

今日:22 hit、昨日:75 hit、合計:463,063 hit

. ページ12

__コンコン

『失礼します』

あれから、仕方なく登坂さんに連絡した。

会わないと指輪は返せないから、私は返したらすぐに帰りたいのに、彼は２回も拾ってくれたお礼にご飯でもって。

2回目は演出ですけどね！！

無理やり拾わされたんですけどね！

ここまで言われたら、もうタダ飯で食ってやる。

ご馳走してくれるって言うし。

高くて美味しいものたくさん食べてやる。

っていう戦闘モードにたどり着いた。

「お疲れ」

『…お疲れ様です』

すでに中にいた彼はテレビと同じだった。

帽子もマスクもサングラスも何も身につけていない。

週刊のまんま。

悔しいけど、やっぱり綺麗な顔だ。

『忘れないうちにお返ししますね』

テーブルの上に指輪を置く。

「ありがとう。失くしたんだけどAちゃんが拾ってくれる気がしてたんだよね(笑)」

言い換えましょうか？

＂わざと置いていったから絶対Aちゃんが拾うってわかってんだ＂でしょ。

「今日はご馳走させてね。好きなもの頼んで？」

そう言って私にメニューを開いて見せた。

覗き込むが、圧倒。

21歳の私には高価すぎる値段なものばかりだ。

たらふく食ってやる！なんて思ってたけどそれどころじゃない。

『…登坂さんにお任せします』

「遠慮してる？」

『いえ、たくさんあって選べないです』

それも事実だし。

「わかった。じゃあ俺のオススメ頼むね」

『お願いします』

「飲むでしょ？」

『いえ、やめときます』

「好きでしょ？お酒。居酒屋に行くぐらいだし」

大好きです。

『…じゃあ、1杯だけ。』

「ん(笑)何飲む？」

『…ジンジャーハイで』

「了解」

登坂さんは呼び出しを押して、適当にメニューを頼むと、私が飲むお酒と、彼が飲むらしいレモンサワーを頼んだ。

TAKAHIROさんファンだから、EXILEファンだ。

レモンサワー…。

普通に感動。

「Aちゃんっていくつ？」

『21です』

「え！？5つも下なの！？」

『早生まれで、3月で22です』

「俺も誕生日3月だからやっぱり5個差だな」

『そうなんですね』

「見えない。同じくらいかと思ってた。」

『よく言われます。私老けてるんです。』

「待って、そんな事言ってない！落ち着いてるっ意味で！」

本気で慌てて弁解してくる彼。

5個上ってことは貴方は26でしょう？

21の私なんて子供でしょう？

残念だったわね。