貴方との毎日と君との毎日[Hiroomi] (ページ2)

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1.キスが好き__you ページ2

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「ただいまー」

貴方と付き合って3年。

貴方と一緒に暮してもうすぐ2年になるこの家の玄関から貴方の声がした。

テレビを観ていた私はソファーから立ち上がって、玄関へ続く廊下をひょっこりと除く。

『おかえり』

靴を脱いでいる貴方の目が私を捕らえると、優しい顔をして笑窪を凹ませて笑った。

左右対称じゃない、ちょっと変わった貴方の笑窪が好きって言ったら、きっと貴方は「へんなの」って笑うだろうから言わない。

でも私は本気でそう思ってるんだよ。

多分、貴方が好きだから、貴方が起こす行動全てが好きなんだ。

「A」

私の名前を呼んで両腕を広げたから、私は迷わずその安心する胸に収まりに行った。

ギュって1度だけ小さいハグをして、顔を上げると降りてくる唇。

ちゅって小鳥のような小さなキスを交わして胸の中から離れる。

それが私たちのルールというか、暗黙の了解。

『お風呂沸いてるよ』

「ん。入ってくる」

寝室へ着替えを取りに行き、そのままお風呂場に向かった。

今日は珍しく、久々に帰りが早い貴方。

夜ご飯を一緒に食べれるのはいつぶりかな？

嬉しくて、今日は貴方が私の料理の中で一番好きだと言ったものを作ったんだよ。

彼がお風呂に入っている間にご飯を温めて、いつ出てきてもすぐに食べられるように準備をする。

少しして上がった貴方は、テーブルの上に並べられた料理を見て嬉しそうな顔をした。

私はそれが嬉しかった。

大好き。

胸いっぱいに四文字の言葉が埋め尽くされる。

「いただきます」

『いただきます』

上手いって、何度も言う貴方。

始めは料理なんてあまりしないし、特に和食なんて得意じゃなかったけど、貴方に美味しいと言ってもらいたくて、練習したおかげで＂特技はなんですか？＂って聞かれたら料理ですって言えるくらい上手になった。

「俺が今日早いから嬉しいの？(笑)」

『嬉しいよ。広臣は嬉しくないの？』

「嬉しいに決まってんだろ。Aより嬉しいよ」

いつも、こう言いうの。

Aより…って。

『そんなことないよ！私の方が嬉しいよ！』

「そこは譲れない(笑)」

こんな、バカップルみたいな会話。

でも、お互いがお互いよりも上だよ！って言えるのは素敵なことだよね。

だから、バカップルでも全然いいんだ。