九 ページ10
嘉明side
翹英荘に足を運んだのは先日の海灯祭で旅人と実家に行った時の記憶が新しい
オレはたくさんの人の助けあって、親父との間にあった長年のわだかまりを解消することが出来た
本当に今年の海灯祭はめまぐるしい数日間だったな…としみじみ思う
そんなオレは今回鏢局の依頼で仕事をしに翹英荘へと訪れた
どうやらオレに道中の輸送と護衛をして欲しいとの事で依頼主から名指しで指名されたらしい
ついにオレもそこそこ有名人になったって事かな
嘉明「もっと有名になりたいんだけどな。主に獣舞劇で」
何気ない願いを口からこぼす
そろそろ依頼主が待っている翹英荘の入り口が見えてくるはずだ
山々に囲まれた中、谷間には山の斜面に沿って段々と連なる茶畑が見えてくる
懐かしい故郷の風に芳しい茶の香りを感じながら歩いていると依頼主らしき人物が一人立っているのを見つけた
女の人かな？
勝手に男だと思っていたところがあったので少し驚いた
大方、家業である茶葉を璃月港まで運んだり、商売をしに行く際の護衛が多く依頼主の大半は男性が多い
依頼主は荷物に座り目を瞑っていた
もしかして寝ている？こんなところで？
だとしたら声をかけづらいけど…オレのことを待っていたんだし声をかけるべきだよな
いきなり大きな声で近づいたらびっくりされてしまうと思い恐る恐る、そしてできる限り穏やかな声で話しかけることを意識した
嘉明「依頼主の人だよな？待たせて悪い！
オレは鏢師の嘉明、よろしくな」
オレの声に気づいた依頼主は伏せていた瞼を開けてこちらに視線を寄越した
陶器のように白い肌に南天のような鮮やかな紅をのせた唇
とても綺麗な人だなと思った
それにどことなく懐かしいような気がするけど…オレの知り合いにこんな清楚な美人はいないはず
『嘉明…………』
伏し目がちだった美人がパッと目を見開いたかと思うと
オレの顔を凝視する
嘉明「え、俺を知ってるのか？」
もしかして、オレの獣舞劇もどこかで話題になっていたり…？！
なんて心の中でワクワクしていると目の前の美人が突然怒ったような、不貞腐れたような表情になる
何事だ…美人は怒っても美人なんだな…なんて呑気に考えていた
『わからないの……？私、Aだけど
もしかしてここ数年で忘れちゃったの？』
A
その名前に、オレはしばらく放心したまま
目の前の美人(A)を呆然と見つめた
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おりんぽす(プロフ) - るみさん» 率直なご感想ありがとうございます！とても嬉しいです☺️更新のモチベにつながります˚✧₊⁎ (2月26日 20時) (
レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - 好きです(コメント失礼します)大事なことなのでもう一度言います(？)好きです！！！ (2月26日 1時) (レス) @page38 id: 270f4769cf (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 星空ブリキさん» 以前も万葉くんの小説にコメントくださいましたよね…？！変わらず応援してくださって本当に嬉しいし励みになりますありがとうございます😭！嘉明くん推しなんですね！彼の魅力を引き出せるよう頑張ります！ (2月15日 10時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - おりんぽすさんの作品をいつも楽しく拝見してます! まさか推しの小説を書いている……………!!? めっちゃ嬉しいです! (2月14日 16時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりんぽす | 作成日時：2024年2月12日 21時
