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四十九 ページ50

朗らかな太陽の光が降り注ぐ


なんてことない日常


家の窓を開けて外を覗く少女はとても不満そうに頬を膨らませ遠にいる赤毛の少年を見ていた


少年は何人かの女の子に囲まれている


女の子たちの声が時折聞こえてくるが、会話の内容までは入ってこなかった


でも、なんとなくわかった


あの女の子達が、少年に好意を寄せているんだって


その事に何故か腹が立って、少女はむくれているのだ


女の子達との会話を終えてようやく少年がこちらに向かってくるのが見えた


少女は急いで窓を閉めて布団へと戻って狸寝入りをする


その直後、窓をコンコンと叩く音が聞こえると少女は一度聞こえないフリをした


嘉明「Aー?寝てるのか?」


おーい、と少女に向かって呼びかけ続ける少年にそろそろ返事をしてやってもいいかと


布団を出て窓を開ける少女


『うるさい……』


嘉明「へ?なんで怒ってるんだ…」


何も怒らせるようなことはしていないはずなのに


会いに来たらすでに怒っている少女に対して少年は困惑した


その理由も、少女が次に口を開いたときに露呈したのだが


『わざわざわたしのところに来なくても、あっちの女の子たちとずっと遊んでればいいじゃない!』


いきなり大きな声を出した少女の迫力に


少年は思わず口をぽかんと開けていたが


普段は見せてくれない少女の一面を見れた事に少年は場違いな笑みを浮かべた


自分が他の女の子と仲良くしていることにヤキモチを妬いてくれたんだと


少年は確信したからだ


気分をよくした少年は裸足になって空いた窓から少女の部屋へと飛び入った


ギョッとした表情を浮かべる少女


そんな彼女の元へと駆け寄って、内緒話のように耳打ちをした


嘉明「…Aといるのが一番好きだよ、オレ」


だから、大人になってもずっと一緒にいて?


その言葉に顔を真っ赤にして


金魚みたいに口をパクパクさせる少女を見てしてやったり、と笑う少年


幼いながらに


少年はそんな少女の姿を自分以外他の誰にも見せたくないなんて感じていた


ーーーーー


…だから


誰も知らないところで


蕾のまま、影にあったオマエを


花として咲かせることが出来るのはオレしかいないって


あの時はそう思っていたんだ


オマエは、オレの言ったこと


覚えてないかもしれないけど…


ーーーーー


ーーー





続編に続く

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おりんぽす(プロフ) - るみさん» 率直なご感想ありがとうございます!とても嬉しいです☺️更新のモチベにつながります˚✧₊⁎ (2月26日 20時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - 好きです(コメント失礼します)大事なことなのでもう一度言います(?)好きです!!! (2月26日 1時) (レス) @page38 id: 270f4769cf (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 星空ブリキさん» 以前も万葉くんの小説にコメントくださいましたよね…?!変わらず応援してくださって本当に嬉しいし励みになりますありがとうございます😭!嘉明くん推しなんですね!彼の魅力を引き出せるよう頑張ります! (2月15日 10時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - おりんぽすさんの作品をいつも楽しく拝見してます! まさか推しの小説を書いている……………!!? めっちゃ嬉しいです! (2月14日 16時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おりんぽす | 作成日時:2024年2月12日 21時

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