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四十五 ページ46

Aside


好きなこと、ずっと真っ直ぐに続けてきた嘉明


そんな嘉明のことを私は昔からーーーーー


ーーーーー


ーーー





『あ………』


舞台の横で他の獣舞隊の人たちと声をかけ合いながら片付けをする嘉明を見つけた


どうしよう、声かけに来たのに


なんだか少し緊張する…


さっきまで舞台上で見ていた精悍な彼を思い出したからだろうか?


らしくもなく怖気付いて影に隠れながら嘉明の様子を見守る


嘉明はきっと私の感想を聞きたいと


そう思ってくれてる…よね?


軽く深呼吸をして胸に拳を当てた


『よし……っ』


初めて見た、正式な場での嘉明の獣舞劇


昔も今も見てきた私だから分かる


嘉明の良いところ、全部全部伝えてあげよう


今まで素っ気なかった分も含めて


私が今までどれだけ、君に勇気をもらったか…


人知れず一大決心をして影から出ようと足を踏み出した時だった


女の子1「あの、嘉明さん……ですよね」


一人の女の子が嘉明に声をかけたので私は咄嗟に影に隠れ直す


するとその女の子の後から数人が嘉明に駆け寄る


嘉明はあっという間に遺瓏埠の女の子達に囲まれていた


女の子2「私璃月港でも嘉明さんの劇を見たんです!すっごくかっこよかった〜!」


女の子3「私も!そこからファンで…」


女の子1「こうして遺瓏埠でも嘉明さんの劇を見ることが出来て…感激でした。

えっと……大好きです!これからも応援しています!」


黄色い声がこちらの耳にまでよく届いた


別に聞きたいと思っていないことほど、よく聞こえるもので


嘉明「本当か?ありがとな!すっげー嬉しいぜ」


嘉明が、いつもの


太陽のような朗らかな笑顔でそう返す


その返事に女の子たちはより一層黄色い声を上げた


………あれ?


………どうしてだろう


嘉明がたくさんの人に褒められて


嘉明の獣舞劇がたくさんの人に見てもらえて


嘉明が嬉しそうに笑っている


それなら、私だって嬉しいはず…なのに


どうして


私の胸は、こんなに軋むんだろうか?


私の心は、こんなに苦しいんだろうか?


自分のことなのに


訳が分からない気持ちを抱えたまま


私は嘉明に気づかれないよう、その場を去った

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おりんぽす(プロフ) - るみさん» 率直なご感想ありがとうございます!とても嬉しいです☺️更新のモチベにつながります˚✧₊⁎ (2月26日 20時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - 好きです(コメント失礼します)大事なことなのでもう一度言います(?)好きです!!! (2月26日 1時) (レス) @page38 id: 270f4769cf (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 星空ブリキさん» 以前も万葉くんの小説にコメントくださいましたよね…?!変わらず応援してくださって本当に嬉しいし励みになりますありがとうございます😭!嘉明くん推しなんですね!彼の魅力を引き出せるよう頑張ります! (2月15日 10時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - おりんぽすさんの作品をいつも楽しく拝見してます! まさか推しの小説を書いている……………!!? めっちゃ嬉しいです! (2月14日 16時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おりんぽす | 作成日時:2024年2月12日 21時

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