四 ページ5
Aside
深緑「そういえばAちゃんは？いい人はいないの？」
唐突に自分の名前を出されたかと思ったら
おばちゃん達の視線は私に釘付けだった
母「居たら今頃こんな占い漬けになったりしてないわよ…」
いい人ってつまり、そういうこと？
呆れ顔でため息をつく母に若干ムッとするが
正直言い返せるようないい人はまだ私の前に現れてはいない
『いいよ別に、私にはまだ早いの』
それに一生占いをやっていければ私は満足……と思っていた時に何故か私の脳裏にはある人の顔が浮かんだ
紫薇「嘉明くんは？どうなの？二人とも仲良かったじゃなぁい！」
『は？が、がが嘉明…っ？』
今しがたその人物を思い浮かべていた私は紫薇おばちゃんの言葉に多少なりとも動揺してしまう
花琳「そうよねぇ！小さい頃はずっと二人で一緒にいたものね」
心臓の鼓動を落ち着かせる私を置いておばちゃん達は一気に盛り上がる
母「そうね、私も嘉明がAと一緒になってくれたら安心なんだけど…」
でも…と母も悩ましい顔をする
そう、それこそ無理な話だ
『嘉明はないよ……、だってもう
嘉明が翹英荘を出て行って早数年
一度も彼が帰ってきたという知らせは受け取っていないのだから
嘉明の家、葉家と私の家は昔から付き合いがあるから嘉明が出て行った理由もお父様の葉徳さんのことも知っている
もちろん私の母もそのことを懸念しているのだろう
私は翹英荘を出るつもりはないし
嘉明だってきっと、別の場所で……
深緑「なら、会いに行ってみればいいじゃない！嘉明くんに、ねぇ？」
深緑おばちゃんの言葉にそうよね！と周りのおばちゃん達も同意し始める
『え、そんな簡単に……』
母「そうねぇ…嘉明は確か鏢師なのよね？遺瓏埠で何度か見かけたわ
あんたもたまには体を動かして少しお出かけでもしてきなさいよこの機会に」
なんだか話があらぬ方向に、というか良くない流れだぞこれは
花琳「久しぶりに再会したらきっと嘉明くんも喜ぶわよぉ！おめかししていってらっしゃい？」
紫薇「おばちゃん達、協力するわよ！」
ズンズンと迫ってくるおばちゃん達と満更でもない母の勢いに
『え、あ、うう〜………』
私は何も返せずに、ただただ頭を抱えて唸るばかりだった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おりんぽす(プロフ) - るみさん» 率直なご感想ありがとうございます！とても嬉しいです☺️更新のモチベにつながります˚✧₊⁎ (2月26日 20時) (
レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - 好きです(コメント失礼します)大事なことなのでもう一度言います(？)好きです！！！ (2月26日 1時) (レス) @page38 id: 270f4769cf (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 星空ブリキさん» 以前も万葉くんの小説にコメントくださいましたよね…？！変わらず応援してくださって本当に嬉しいし励みになりますありがとうございます😭！嘉明くん推しなんですね！彼の魅力を引き出せるよう頑張ります！ (2月15日 10時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - おりんぽすさんの作品をいつも楽しく拝見してます! まさか推しの小説を書いている……………!!? めっちゃ嬉しいです! (2月14日 16時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おりんぽす | 作成日時：2024年2月12日 21時
