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三十二 ページ33

Aside


顔、真っ赤だろうな。嘉明から貰った紅の色と同じ色になっていないか心配になった


嘉明から何かを貰うこと、初めてじゃないはずなんだけど…


こんなにも鼓動がうるさいのは何故なのだろう


それが分からないほど私は鈍感ではないけど…あえて深く考えないようにする


嘉明も同じ気持ちだったりするのかな


そうだったら嬉しいけど…


それを確かめるほどの勇気は今の私にはなかった


嘉明「オレ、遺瓏埠にいることが多いから。港よりは近いだろ?たまには顔見せに来てくれよな

あ、いや…オレが翹英荘(ここ)にくればいいんだよな!」


『…私も行くよ。だから今度、遺瓏埠を案内してくれる?』


もちろんだぜ!と100%の笑顔を見せてくれる嘉明


少し会えなくなるのは寂しいけど


次に会える楽しみが増えてこれはこれでいいかなって思える


二人で少しずつ会話を交わしてどれくらいの時間が経ったのだろう


名残惜しいという気持ちから踏ん切りがつかなかったけど


私は意を決した


『それじゃあ、またね嘉明』


そう言って小さく手を振ると嘉明も察したのか頷いた


嘉明「ああ!またなA」


そう言って歩き出す………と思ったのだけれど


『………』


嘉明「………」


お互い目をパチパチと合わせる


いや…、私は嘉明を送り出すつもりだったのだけど


もしかして……嘉明も私を見送るつもりだった……?


『………っぷ!あはは!』


嘉明「くっ………、ははっ…!」


それは嘉明も分かったようで途端に笑い始める私たち


『……は〜、嘉明先に行って?私は家に帰るだけだから。
私に見送らせてよ』


そう声をかけると笑っていた嘉明が目尻に滲んだ涙を拭って私を見る


嘉明「わかった、ありがとな!A」


…今度こそ、嘉明は手を振りながら私に背を向けて歩き出した


寂しくないわけないけど


二度と会えないわけじゃないんだから


私は嘉明が見えなくなるまで、温かいような切ないような変な気持ちを抱えながら小さく手を振り続けた

三十三→←三十一



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おりんぽす(プロフ) - るみさん» 率直なご感想ありがとうございます!とても嬉しいです☺️更新のモチベにつながります˚✧₊⁎ (2月26日 20時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - 好きです(コメント失礼します)大事なことなのでもう一度言います(?)好きです!!! (2月26日 1時) (レス) @page38 id: 270f4769cf (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 星空ブリキさん» 以前も万葉くんの小説にコメントくださいましたよね…?!変わらず応援してくださって本当に嬉しいし励みになりますありがとうございます😭!嘉明くん推しなんですね!彼の魅力を引き出せるよう頑張ります! (2月15日 10時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - おりんぽすさんの作品をいつも楽しく拝見してます! まさか推しの小説を書いている……………!!? めっちゃ嬉しいです! (2月14日 16時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おりんぽす | 作成日時:2024年2月12日 21時

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